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2020.05.12

Anytime アート・パラダイス! ロートレックに乾杯

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  ‘ムーラン・ルージュにて'(1892年 シカゴ美)

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  ‘マルセル・ランデ'(1896年 ワシントンナショナルギャラリー)

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  ‘ムーラン・ルージュにて:踊り'(1890年 フィラデルフィア美)

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 ‘ムーラン・ルージュにて 踊る二人の女たち'(1892年 プラハ国立美)

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  ‘赤毛の女(化粧)'(1889年 オルセー美)

日本でロートレック(1864~1901)の回顧展が開かれた場合、展示
の中心は歓楽の街モンマルトルにある劇場の宣伝ポスターや踊り子たちを描
いた版画になることが多い。だから、ロートレックはインパクトのあるポス
ターを得意とした画家というイメージができあがってしまう。こういう作品
一度はみておきたいが、そのあとはパスでもいいかなという気になる。

これまでロートレックをとりあげるときはいつも述べているようにこの画家
の真骨頂は油絵のほう。ではその作品はどこに行けばみれるか。もちろん
パリのオルセーは外せないしいい絵画があるが、もっと楽しもうと思えば
アメリカの美術館をまわるのがいい。もっとも魅了されているのが2008年
に訪れたシカゴ美で遭遇した‘ムーラン・ルージュにて'。右端にアップで描か
れた女性の顔に度肝をぬかれた。額と目と鼻が薄青緑でほかの光があたった
ところは白の化粧を塗りたぐったようにみえる。この女性からのびる対角線
上に男性の客が並び向こうから2番目にいるのがロートレック自身。このは
っとさせる構図は明らかに浮世絵の描き方を意識している。

ワシントンのナショナルギャラリーにある‘シルぺリック劇場でボレロを踊る
マルセル・ランデ'は浮き浮きさせる絵。TASCHENのロートレック本の表紙
を飾っているのがこの絵。見たくてしょうがなかったが2008年のときは
なぜか姿をみせてくれなかった、思いの丈が叶ったのはその5年後。この美術
館にはロートレックはほかにも4,5点あるがこの絵が一番輝いていた。
踊りが入った絵はムーラン・ルージュのものがフィラデルフィア美とプラハ
国立美にある。こちらはマルセル・ランデと比べると踊りが派手でなく静か
な感じにみえ、手前の人物を大きく描きその向こう側に奥行き感をつくって
店の賑わいを表現している。

女性の絵にどっぷりはまっているのには後ろ向きで顔をみせないものはまった
く心が動かされない。でも、例外が一枚ある。それはロートレックの‘赤毛の女
(化粧)'。背中がこの娼婦の心情を語っているようで惹かれる。床に座ってい
るのがいいのかもしれない。

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