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2020.04.07

美術館に乾杯! 相国寺 その二

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  長谷川等伯の‘竹林猿猴図屏風'(重文 桃山時代・16世紀)

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  長谷川等伯の‘萩芒図'(16世紀)

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  円山応挙の‘牡丹孔雀図'(重文 1771年)

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  円山応挙の‘七難七福図巻'(重文 1768年)

芸術も駅伝レースのように描かれるテーマやモチーフ、そして技が前の世代
から次の世代へとバトンタッチされていく。だが、ただ先人の真似をするだ
けにとどまると後世に名を残すことはできない。長谷川等伯(1537~
1610)が水墨画で猿を描いたとき手本にしたのが中国南宋時代の絵師、
牧谿の‘猿猴図'(国宝 大徳寺)。

日本画で猿の絵ですぐ思いつくのは牧谿の手長猿と長澤芦雪がよく描いた
普通のニホンザル。芦雪の猿が小さい頃でかけた動物園や大分の高崎山でみ
た猿そのものなのに対して、牧谿やそれを真似た等伯が愛着をこめて描いた
手長猿のほうは女性的でとてもやさしい感じがする。‘竹林猿猴図'では母猿の
上に乗っかっている子猿がニコッとしている。目と鼻、口を顔のまん中に
ギュッと揃えて点と短い線で表現する描き方が略画風でとても癒される。

円山応挙(1733~1795)の‘牡丹孔雀図'と‘七難七福図巻'は大阪の
萬野美のコレクションとして知られていた作品。2003年大阪市美で開催
された大回顧展では見事な孔雀の絵とともにこの美術館の名前が記憶に強く
刻まれた。時が流れて今は相国寺におさまっている。

応挙の孔雀図はこのほかにも三の丸尚蔵館とアメリカのファインバーグコレ
クションのものが有名だが、この3点で比べると相国寺のものがもっとも惹
かれる。応挙の写実の技がどれほどスゴイかをみせつけられたのがこの孔雀。
羽ひとつ々のリアルな描写を息を呑んでみていた。

‘七難七福図'は日本が昔も今も相変わらず災害大国だったことを教えてくれる
絵巻。大雨、大火といった天災だけでなく子どもを鷲のさらわれたり、大き
な蛇に襲われるといった苦難にも遭遇した。この大蛇は大げさすぎるが蛇に
苦しめられたことは容易にわかる。

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