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2020.04.01

美術館に乾杯! 智積院

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    智積院庭園

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  長谷川等伯の国宝‘楓図壁貼付'(桃山時代・1592年)

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  長谷川等伯の国宝‘松に秋草図屏風'(1592年)

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  長谷川久蔵の国宝‘桜図壁貼付'(1592年)

お寺や神社にある宝物館は展示のスペースが美術館のように広くないため、
自慢のお宝との距離が近くその美しさや輝きに深くつつまれることが多い。
京博からそう遠くないところにある智積院の宝物館はそんな思いが強く
残る場所だった。

ここのお目当ては書院の庭園ではなくやはり長谷川等伯(1539~
1610)の出世作となった金碧花木図。長谷川派による障壁画は全部で
5点あり、等伯が‘楓図壁貼付'と‘松に秋草図屏風'、‘松に黄蜀葵・菊図'、
息子の久蔵(1568~1593)が‘桜図壁貼付'を描き、残りを長谷川派
の絵師が仕上げた。

等伯の‘楓図'を美術本でみていたとき真ん中の深い青で描かれた流水の形が
生み出すインパクトがずっと気になっていた。これがどうしても燕のよう
な鳥が飛ぶイメージに見えてしまうのである。この絵に狩野永徳(1543
~1590)の‘檜図屏風'より魅力を感じるのはこの不思議な形態美と草木
の装飾的な描写のせい。

かえすがえすも残念なのは見事な桜の絵を描いたあと26歳で急死した
久蔵。さらに装飾性をアップさせ桜の美しさを目の前にみせてくれる久蔵の
才能の高さには驚くべきものがある。もっと生きていればわれわれの目を
楽しませてくれる絵をいっぱい描いてくれたにちがいない。ときどき神は
不条理のことをする。

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