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2020.03.18

美術館に乾杯! 京都国立博物館 その六

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    尾形光琳の‘竹に虎図’(18世紀前半)

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  尾形光琳の‘太公望図屏風’(重文 18世紀前半)

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  尾形乾山の‘色絵氷裂文角皿’(17~18世紀)

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    俵屋宗雪の‘菊花簾屏風’(17世紀)

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    酒井抱一の‘柿本人麻呂像’(19世紀)

東京オリンピックの開催が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により脅
かされている。もし延期あるいは中止になると一部の展覧会関係者の努力
も水の泡となる。今年は外国人客の増大を見込んで浮世絵展が森アーツセン
ターと東京都美でおこなわれるが、もし残念なことになると盛り上がりが
そがれることになりそう。

浮世絵の話をしているが浮世絵でなく海外でも知られている琳派展が企画さ
れても同じように心が沈む。装飾性豊かな琳派の美をアピールする特別展を
期待していたので、仮にどこかの美術館が琳派に力を入れていたとしたらそ
この学芸員は落ち込むだろうなと勝手に想像している。

外国人がニヤッとすることまちがいないのが尾形光琳(1658~1716)
の‘竹に虎図’、この虎は獰猛さはみじんもなく愛嬌たっぷりにやぶにらみの
表情をみせている。ゆるキャラ専属の芸能プロダクションから光琳のもとに
出演依頼が殺到しているにちがいない。京博にはもう一点光琳のいいのがあ
る。重文に指定されている‘太公望図’、釣り糸をたれている太公望は眠りなが
ら瞑想している様子。そのとぼけた顔がおもしろいだけでなく、この絵の
魅力は緑と金色の大胆な色彩の組み合わせ。光琳は映える色彩が直感的にわ
かるらしい。そんなことを感じさせる一枚である。

光琳の弟の尾形乾山(1663~1743)の‘色絵氷裂文角皿’にも200
%KOされる。はじめてみたとき跳びあがるほどびっくりした。これは中国
の明末の氷裂文をヒントにしたものだが、この色彩感覚はスゴイ!現代の
グラフィックア―ティストがみたら裸足で逃げるにちがいない。

俵屋宗達の後継者で師匠と同様法橋位に叙位せられた宗雪の‘菊花簾屏風’で
目が点になったのは干菓子のように盛り上がっている菊の花。こうなると
だまし絵と変わらない。おまけに縁が表装のようにもみえている。宗雪は
京博ではこの菊花、東博では龍の絵が目を楽しませてくれる。

光琳が三十六歌仙絵を描いたので酒井抱一(1761~1828)も敬愛
する光琳の絵を何点か模写した。そのひとつをワシントンのフリーア美で
みた。単独では‘柿本人麻呂像’を描いている。

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