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2020.03.11

Anytime アート・パラダイス! ゴッホの部屋へのこだわり

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  ‘じゃがいもを食べる人たち’(1885年4月 ゴッホ美)

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  ‘レストランの内部’(1887年7月 クレラー=ミュラー美)

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  ‘夜のカフェ’(1888年9月 イェール大美)

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  ‘寝室’(1888年10月 ゴッホ美)

建物を風景のなかにひとつの構成要素として描くのはごく自然な表現行為で
あるが、建物の内部をとらえるとなるとそこに人物にいないとどこか殺風景
な感じがするのはいなめない。だから、肖像画ではなく風俗画の色合いを
こめて室内を描くときはそこにいる人物の数は多くなる。ゴッホ(1853
~1890)にはオランダにいたときに描いた‘じゃがいもを食べる人たち’
という白黒絵画の傑作がある。

ゴッホはパリに住んでいたときスーラ(1859~1891)と交流があり、
その影響を受けて‘レストランの内部’を点描法で描いた。客がいないので部屋
のなかは静かなイメージだが、ゴッホの点描画はスーラとちがって元気がい
いので明るく客を誘い込むような華やかさだ漂っている。

これに対し‘夜のカフェ’はどこか寂し気な雰囲気につつまれ、ドガの描いた
カフェのイメージが重なる。真ん中に置かれたビリヤードは客に遊ばれるこ
となくランプの光により床にできた大きな影を広げている。そのまわりをよ
くみると数組の客が一日の疲れを癒すかのように静かに座っている。

3点制作された‘寝室’はゴッホ美にあるこの絵が最初に描かれたもので、もう
2点(オルセーとシカゴ美)はサン・レミで描かれたレプリカ。この絵の
ベッド、椅子、物置は静物画で描かれる花や果物と何ら変わりない。だから、
セザンヌのリンゴやオレンジの絵をみる感覚と同じ。そして、床の上でベッ
ドや椅子がなにか主張しているように思えてくる。

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