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2020.03.17

美術館に乾杯! 京都国立博物館 その五

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   雪村の‘琴高・群仙図’(重文 16世紀)

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   池大雅の‘洞庭赤壁図巻’(重文 1771年)

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   与謝蕪村の‘野馬図屏風’(1763年)

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    伊藤若冲の‘石燈籠図屏風’(18世紀)

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   曽我蕭白の‘山水図押絵貼屏風’(18世紀)

日本絵画とのつきあいが長くなると描かれた画題をとおして日本の歴史や文
化風俗の知識が増すだけでなく、中国の歴史に登場する人物や絶世の美女
たちの話も数多く入ってくる。雪村が描いた‘琴高・群仙図’で視線を釘づけに
するのは中央の鯉に乗った中国の琴高仙人。湖水にもぐって龍の子をとって
くると宣言し、弟子たちに待つように言う。するとしばらくたって赤い鯉
に乗って帰って来た。カウボーイが暴れ馬を乗りこなすように鯉と一緒に飛
んでいく姿がなんとも勇ましい。

池大雅(1723~1776)のカラリストぶりが存分に発揮された‘洞庭
赤壁図巻’に200%魅了されている。この絵をはじめてニューオータニ美で
2011年にみたときは大谷コレクションだったが、2018年京博で開か
れた池大雅展のときは京博の所蔵になっていた。いろんな情報を総合すると
正確ではないが大谷コレクションはどうやら売却されたようだ。全部なのか
一部残しているのかわからないが、一点気になる絵がある。それは鎌倉大谷
美にあった鏑木清方の美人画。どこかにわかったのだろうか。

10年くらい前京博の平常展で遭遇した与謝蕪村(1716~1783)の
‘野馬図屏風’もなかなかいい。馬が木の太い幹に体をまげるようにしてくっつ
けて背中を掻いているのはほかの動物でもみたことがある。こういうところ
を蕪村はよく観察している。これだけですぐこの絵には○がつく。

江戸京都絵画のなかで高い人気を誇る伊藤若冲(1716~1800)のと
てもいい絵がここには2点ある。点描で描いた‘石燈籠図屏風’と釈迦の入滅を
野菜と果物によって見立てた‘果蔬涅槃図’。点描の石燈籠は衝撃的だった。
おいおい、若冲は日本のスーラかいな!という感じ。大雅にも点描画がある
が、若冲のスーラ的な静けさと違って軽さや明るさを表現している。

曽我蕭白(1730~1781)の‘山水図押絵貼屏風’は蕭白の水墨画の傑作。
しゃきっとした空気感と気を引く大胆な岩のフォルムがうまくとけあって蕭白
流の瀟湘八景が連続して登場する。2005年ここで開催された曽我蕭白展
で味わった感動がよみがえってくる。

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