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2020.02.08

Anytime アート・パラダイス! ガラス描きの名手

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 カラヴァッジョの‘トカゲに噛まれた少年’(1593年 ナショナルギャラリー)

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 カラヴァッジョの‘トカゲに噛まれた少年’(1596~97年)

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   カラヴァッジョの‘バッカス’(1597~98年 ウフィツィ美)

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   ホルバインの‘商人ゲオルク・ギーゼ’(1532年 ベルリン絵画館)

目の前にあるものを本物そっくりに描いてみせるというのは並みに技量しか
もってない画家にはとうていできない。だから、カラヴァッジョ
(1571~1610)が‘果物籠’でみせたリンゴやブドウの見事な質感描
写に遭遇すると腹の底から嬉しくなる。感激極まり目が点になるのは果物の
ほかにもうひとつある。それはワイングラスや花瓶などのガラス器。

3月から所蔵品が日本で初めて公開されるロンドン・ナショナル・ギャラ
リーはカラヴァッジョを3点もっている。‘トカゲに噛まれた少年’、‘エマ
オの晩餐’、‘サロメ’。ここは4回訪問したが、‘トカゲに噛まれた少年’の前で
驚愕したのは最初の頃ではなく後のほう。これはまだ日本に来てないが、
この青紫がかったガラスの花瓶をみたらその透明感に度肝をぬかれるにち
がいない。その横にタイトルになっている少年の手を噛んだトカゲがいる
が、暗くてよく見えないからガラスの質感描写の印象ばかりが目に焼き
つく。

2016年に西洋美であったカラヴァッジョ展に別ヴァージョンが登場し
た。3,4年後に描かれたもので所蔵しているのはフィレンツェの
ロベルト・ロンギ美術史財団。こちらは少年の顔を照らす光が強くその分
白の透明感で表現したガラスの存在感が弱くなっている。

‘バッカス’にもワインのデカンタが左下に描かれている。高い写実性がみら
れるが、カラヴァッジョファンの関心はここに映っているといわれるたカラ
ヴァッジョの自画像にむかっているから十分にみる者を驚かすガラス
表現まで気が回らないだろう。でも、いくらみても自画像は確認できない。
高性能のカメラでないととらえられないので、このガラスをみてカラヴァ
ッジョの技量の高さを感じたほうがいい。

ロンドンの‘トカゲに噛まれた少年’に描かれたガラスと似たような質感が感
じられる絵が1点ある。ベルリン絵画館が所蔵するホルバイン(1497~
1543)の‘商人ゲオルク・ギーゼ’。この美しいガラスの花瓶はまだ縁が
ない。2度目のベルリン旅行が実現したら、いの一番にでかけようと思う。

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