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2020.02.07

Anytime アート・パラダイス! カラヴァッジョの静物画

Img_20200207221201    ‘果物籠’(1597年 ミラノ アンブロジアーナ絵画館)

 

Img_0002_20200207221201    ‘果物籠’(拡大)

 

Img_0001_20200207221201     ‘バッカス’(1597~98年 ウフィツィ美)

 

Img_0004_20200207221201     ‘果物籠を持つ少年’(1593~1594年 ボルゲーゼ美)

今年開かれる西洋美術関連の展覧会で最も期待している‘ロンドン・ナショナ
ル・ギャラリー展’がまもなく西洋美(3/3~6/14)ではじまる。このと
ころ、‘美術館に乾杯!’の日本の美術館シリーズに精力的に取り組んでいる
ため、西洋美術の話が薄くなっている。料理で例えると日本美術は‘お吸い物’
で西洋絵画は‘スープ’。イタリア旅行で味わった野菜スープの美味しさを思
い浮かべるとまたヴェネツィアへ行きたくなる。ナショナルギャラリー展に
むけて西洋絵画へのテンションをあげるため、新シリーズ‘Anytime アート・
パラダイス!’を立ちあげることにした。日本美術とのバランスをとりながら、好きな画家や彫刻家たちの天才ぶりや彼らが生み出した傑作の数々について目いっぱいとりあげてみたい。

まずはカラヴァッジョ(1571~1610)から。今月の16日まで大阪
のあべのハルカス美で行われている‘カラヴァッジョ展’は当初出かけることに
していたが、途中から出品作について雲行きが暗くなり目玉の作品としてPR
されていた‘ユデイットとホロフェルネス’(ローマ、バルベリーニ宮)は来な
いことが判明したので今回はパスにした。現地で一度みているから落胆度は
軽い。秋には‘キリストの埋葬’(ヴァチカン美)が登場するのでこの絵のほう
に頭は切り替わっている。

2010年、ローマであった大カラヴァッジョ展をみてから10年がたった。
こんなスゴイ回顧展にめぐりあったのは生涯の思い出である。カラヴァッジ
ョ展は日本では2001年と4年前の2016年、そして昨年と3回開かれ
た。そして、今年も1点だけだがヴァチカンからやって来る。だから、カラ
ヴァッジョ人気の高まりは本物とみていいかもしれない。とすると、数年の
うちに新規の作品が公開されることも十分予想される。

そこで期待したい絵画がある。それはミラノのアンブロジアーナ絵画館にあ
る静物画の傑作‘果物籠’。現地でお目にかかったときは時間がなくて細部まで
じっくりみれずご挨拶程度だった。でも、2010年の大回顧展では単眼
鏡を使って長いことみた。サプライズは梨や緑の葉についた水滴の表現。
飛び散っている感じ。これは単眼鏡でないととらえられないから夢中になっ
てみた。

この驚異のリアリズム描写は同じころ描かれた‘バッカス’でもみられる。右下
の緑の葉とバッカスの頭にのっている葡萄の葉にも水滴がついている。これ
に対し、4年前西洋美にこの絵の横に並んでいた‘果物籠を持つ少年’に描かれ
たりんごやサクランボ、梨、ざくろにはどこにも水滴はなかった。

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