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2020.02.02

美術館に乾杯! 京都国立近代美術館 その三

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      土田麦僊の‘大原女’(1927年)

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       菊池契月の‘朱唇’(1931年)

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       岸田劉生の‘麗子弾絃図’(1923年)

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    入江波光の‘振袖火事’(1913年)

明治時代になり新しい国のかたちをもとめて西洋の政治制度や文化がどんど
ん入ってきた。絵画の世界でも日本画家、洋画家を問わず印象派やゴッホな
どから大きな影響をうけ、新機軸の画風の生みだすためそうした要素を貪欲
に吸収した。安井曾太郎はセザンヌに傾倒し、梅原龍三郎はルノワールに
師事した。日本画では使う画材はちがうものの西洋画からモチーフの表現や
構図のアイデアをしっかりもらった作品もある。

そのわかりやすい絵が土田麦僊(1887~1936)の大作‘大原女’、
印象派が好きな人ならすぐ座る大原女たちの姿をみてマネの‘草上の昼食’を
連想するにちがいない。普通ならお馴染みの大原女はパリの画壇で騒動をお
こしたあの裸婦と男たちとつながらない。でも、豊かな構想力をもった麦僊
はまるで違和感のないすばらしい風俗画をつくりあげた。たいした才能で
ある。

菊池契月(1879~1955)の‘朱唇’に大変魅了されている。丸ぽちゃ
顔で大きな目をきらきらさせている女性は戦国時代から江戸の初期を生きた
のだろうが、この明るいキャラクターならすぐ朝ドラのヒロインになれそう。
契月は女性がもっている魅力をひきだすのが本当に上手い。

モディリアーニが愛するジャンヌを何点も描いたように岸田劉生(1891
~1929)も宝のような娘麗子を描き続けた。モディとの違いは麗子ヴァ
ージョンが年齢とともに変わり、芝居仕立ての演出があるところ。‘麗子弾絃
図’は劉生の趣味が反映されている。歌舞伎や長唄にのめりこんだため麗子は
なんと三味線まで弾きだした。‘二人麗子図’といいこの絵といい劉生は自由
に麗子と遊んでいる。

村上華岳の‘夜桜図’とのコラボをイメージさせる入江波光(1887~
1948)の‘振袖火事’も絵の隅から隅までみてしまう。江戸の街では頻繁に
火事に見舞われたが、燃え上がる炎の恐怖は昔も今も変わらない。

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