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2019.12.01

美術館に乾杯! 国立国際美術館

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    ミロの‘無垢の笑い’(1970年)

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      デュシャンの‘L.H.O.O.Q’(1919/1964年)

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      デ・クーニングの‘水’(1970年)

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      堂本尚郎の‘連鎖反応ー緑・赤’(1983年)

大阪の国立国際美術館へ行ったのは2010年にここでルノワール展が開か
れたとき。国立新美で一度みているのにわざわざ出かけたのはスイス・チュ
ーリヒにあるE.Gビュールㇾ・コレクションが所蔵する‘可愛いイレーヌ’をみ
たかったから。この愛らしい少女の日本での公開はもうないと思っていたら、
昨年またやって来た。おかげでもう一度金髪の描写に酔いしれた。

展示されているミロ(1893~1983)の大壁画‘無垢の笑い’(縦5m、
横12m)は1970年の大阪万国博覧会のガス館のために制作されたもの。
ミロのこんなすばらしい作品が日本に存在することはミロの大ファンとして
は嬉しいかぎり。ミロはシュルレアリストのビッグネーム、だから大回顧展
を強く願っているがまだ実現しない。でも、諦めていない。船の帆を高く掲
げいい風が吹いてくれるのをじっと待つ心境。

デュシャン(1887~1968)は突拍子もないことを思いつく。ダ・ヴ
ィンチの‘モナリザ’に悪ふざけで口ひげと顎ひげを描き、これはアートだよ、
とうそぶく。子どもはきっと‘これがアートなら僕だって描けるよ’と言うにち
がいない。いや、多くの大人だってそう思う。アートの可能性を新たに作り
出すのはひとにぎりの天才と頭ではわかっていても感性はついていけない。

デ・クーニング(1904~1997)の抽象画が楽しくみられるのは色彩
の筆触が生き生きしているから。青や黄色をベースにしたフォルムの構成は
具体的なイメージが固定することはないが、水といわれればそうかなとも感
じられる。画面に曖昧さが漂っていても色彩に力があるのでイメージをいろ
いろと膨らまして遊べるのがこの絵の魅力。

2013年に亡くなった堂本尚郎(1928年生まれ)とは世田谷であった
回顧展でちょっと話したことがある。大画家はちょうどそのころモネの睡蓮
を意識した作品を発表していた。‘モネがお好きなんですね’というとニヤッと
された。‘連鎖反応―緑・赤’は出品作の一枚。緑と赤で彩色された美しい文様
の重なりによって生み出される軽やかな運動のリズムが目に心地いい。

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