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2019.12.10

美術館に乾杯! 大和文華館 その二

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 李迪の国宝‘帰牧図’(南宋時代 12~13世紀)‘騎牛’(上)‘牽牛’(下)

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    雪村の‘呂洞賓図’(重文 室町時代 16世紀)

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      文清の‘維摩居士図’(重文 1457年)

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    周文の‘山水図屏風’(重文 室町時代 15~16世紀)

中国絵画の名品を集めた特別展をこれまで根津美などで4回くらい体験した。
出品作の定番になっているのが南宋時代の前~中期にかけて活躍した李迪の
‘帰牧図’。中国絵画は画面全体が茶色地のことが多く細部がとらえにくいと
ころがあるが、単眼鏡でしつくこみると高い技巧を駆使して描かれているこ
とがわかってくる。

興味深いのは右幅の‘騎牛’、牧夫は牛の上に乗り雉子をつるした棒を手にも
ちしゃがんでいる。こんな格好で牛に乗るの?という感じだが、牛はこの
オッサンの乗り方にはおかまいなくほいほい進んでいる。上手いなと思
わせるのは柳の枝を牛と牧夫を覆うようにひきのばして描いていること。

毎日手や足を動かす体操をルーチンの運動として行っているが、首をまわ
すのは軽め。だから、雪村の‘呂洞賓図’をみると首が痛くなるのではない
かと心配になる。これほどまで首をまげてみているのはちょっと小ぶりの
龍。呂洞賓を頭の上に乗せている龍とくらべると圧倒的に小さい。
さて、これから龍同士の主導権争いがはじまるのだろうか。

文清は大徳寺の26世住持に登用された絵師。‘維摩居士図’はとても生感覚
のある肖像画。このリアルな人物描写はカラヴァッジョの宗教画を思い起
こさせる。カラヴァッジョがローマのどこにでもいる人たちをモデルに使
いお馴染みのキリストや聖人の物語を表現したのと同じように、文清は
眉間に深い皺をつくる男を維摩居士に見立てて描いている。

周文の‘山水図屏風’は10点くらいある山水図のなかでは淡彩を使わず墨だ
けで描いたもの。余白を多くとり、角々した岩を塊にして配置する画面構成
はシンプルで素朴なところがある。靄がかかっているが、ドローンをとばし
てもなんとか動かせそう。

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