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2019.12.07

美術館に乾杯! 奈良県立美術館

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        曽我蕭白の‘酒呑仙人図’(18世紀)

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        長澤芦雪の‘幽霊図’(1794~99年)

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        上村松園の‘春宵’(1936年)

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 池田遙邨の‘けふもいちにち風を歩いてきた 山頭火’(1987年)

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    富本憲吉の‘赤地金銀彩羊歯模様蓋付飾壺’(1953年)

奈良国立博物館があるところから道路をはさんで向こう側にあるのが奈良
県立美術館。訪問したのはここで応挙と芦雪のダブル回顧展(2006年)
が開催されたとき。長澤芦雪(1754~1799)の作品をまとまった
形でみたのははじめてだったので、1点々よく覚えている。師匠の応挙同様
、芦雪にも幽霊の絵がある。大阪の藤田美術館が所蔵する三幅対のものよ
りこの幽霊のほうがグロテスクで不気味。

曽我蕭白(1730~1781)の描く人物は寒山拾得のような中国画に
おける定番の画題とともに蕭白独自に作り出した‘酒呑仙人図’もある。これ
ほどだらしなく甕のお酒を飲む姿は仙人というよりただのアル中のオッサン。
着ている衣服の輪郭がくるくる巻きの線で表現されているのは酒で目が回っ
てるこの酒好きにはピッタリかもしれない。

上村松園(1875~1949)の代表作‘序の舞’が描かれたのは1939
年(昭和11)で松園が64歳のとき。‘春宵’はこの画業の充実した同じ年
の作品。料亭の廊下で仲居が芸妓にそっと耳打ちしている。‘さっき太郎の
旦那が入って来るのをみたよ’とかなんとかつぶやいているのだろうか。

池田遙邨(1895~1988)は晩年にとりくんだ‘山頭火シリーズ’を亡
くなるまで全部で28点仕上げた。‘けふもいちにち風を歩いてきた 山頭
火’はその一枚。よほど強風なのか背中に受ける風の圧力によって薄と一緒
に山頭火の体も折れ曲がっている。俳句と絵が一体になった表現は心を
打つ。

奈良県安堵村の大地主の家に生まれた富本憲吉(1886~1963)は
人の真似をせず自分独自のモダンな模様によって多くのやきものファンに
支持された。そのシンボルが金銀で彩色された羊歯の模様。壺や皿、瓶、
筥に花をうえつけるこの模様に200%魅了されている。ここにある‘赤地
金銀彩羊歯模様蓋付飾壺’も傑作。

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