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2019.11.01

美術館に乾杯! 林原美術館 その二

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    河鍋暁斎の‘閻魔(右)奪衣婆(左)図’(1879年)

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        上村松園の‘良宵之図’(1926年)

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        菱田春草の‘月夜飛鷺(陸離)’(1901年)

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    浦上玉堂の‘夏晩水亭図’(1815~20年)

描く絵が幅広い画題にわたっていると回顧展があるたびにその画力に感心さ
せられる。河鍋暁斎(1831~1889)はそんな画家。
2008年に京博で大規模な回顧展があり、林原美から出品された‘閻魔・
奪衣婆図’に出会った。地獄の大王、閻魔を踏み台にして若い女が枝に短冊を
むすんでいる。一方、三途の川にいて死者から衣服を奪い取る鬼女は若衆に
白髪を抜いてもらっている。本来なら怖い存在の二人をこんなゆるキャラに
変えて描くところが暁斎流。絵画のもっているエンターテイメント性がよく
わかっている。

上村松園(1875~1949)の‘良宵之図’は‘後ろ美人’の傑作。喜多川
歌麿の‘品川の月’に描かれた妓楼の座敷の様子に柱を背にして海の方をなが
めている女性がでてくるが、この女性も柱に寄りかかって明るさのましてく
る月の光で照らされる京の夜の風情を偲んでいる。松園にも浮世絵のDNAが
しっかり受け継がれている。

一生つき合っていこうと思っている画家のひとりが菱田春草(1874~
1911)。5年前にあった回顧展(東近美)にここからとてもいい絵が
披露された。画集でみていつかお目にかかりたいと願っていた‘月夜飛鷺’。
鳥が飛ぶ姿を夜の空に設定して描くのはあまりみない。そのため、この神秘
的な雰囲気をもつ鷺の群像図は強く印象に残っている。これをみるとやはり
春草は天才だなと思う。

岡山県美同様、ここにも浦上玉堂(1745~1820)の水墨画がある。
‘夏晩水亭図’は玉堂晩年の作。墨を塗らない白の部分を多くし薄いかすれた
墨の線で木々や山をえがいているため、画面全体の調子は重くない。明るさ
や清々しさを感じられる山水画も味わい深い。

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