美術館に乾杯! 姫路城・鶴林寺・浄土寺
1993年に日本で最初の世界文化遺産に登録された姫路城(国宝)
城のなかに入るのが可能な場合、熱狂的な城マニアならどんな小さい城でも
なかに足を踏み入れところだろうが、われわれは普通の観光客なので城のつ
くりを実感するのは大きな城だけ。そのためこれまで中に入ったは少なく
姫路城、熊本城、唐津城、広島城、犬山城の5つだけ。このうち群を抜く雄
大さと美しさを誇っているのが世界遺産にも登録されている姫路城。遠くか
らでも白の壁が輝くように見えるのがとてもいい。まさに翼を広げた白鷺が
飛んでいるよう。
旅の楽しみはやはり食、神戸牛を食べたあと明石へ行き食後のデザートの
つもりで明石焼を欲張って二皿注文した。ところが予想以上に量が多く、
一皿でギブアップしたことがある。その後、明石焼は食べてない。そんな苦
い思い出のある明石からクルマを少し走らせると加古川市に到着する。ここ
では‘団子より花’に心を切り替えて古寺、鶴林寺を訪ねた。
瓦で葺かれた屋根が強く反って大陸の建築を思わせる‘本堂’と檜皮葺の優雅な
造りが印象深い‘太子堂’は国宝に指定されている。寺にある仏像で魅了された
のが白鳳時代の‘聖観音立像’(重文、ブロンズ)。小さな像だが、腰をS字に
曲げる姿をみて薬師寺にある同じブロンズの‘観音菩薩立像’(国宝)が目の前
をよぎった。
加古川から北東に進むとみえてくるのが浄土寺。ここに来たかったのは快慶
がつくった仏像があるから。彫刻の本には必ず載っている国宝の‘阿弥陀如来、両脇侍立像’。3体が設置してあるのが浄土堂。なかに入ると巨大な阿弥陀如来像(5m)にビックリ仰天。しかも、この阿弥陀如来像をさらに神秘的にみせる仕掛けがしこまれている。夕刻、背後の蔀戸(しとみど)を開けると西方からの夕日が阿弥陀三尊像にあたり西方浄土の光景が目の前に現れる。これを体験したかったが、時間のタイミングが合わなかった。
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