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2019.10.19

美術館に乾杯! 足立美術館 その七

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    土田麦僊の‘黄蜀葵’(1932年)

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    小茂田青樹の‘蝉’(1930年)

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    速水御舟の‘新緑’(1915年)

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    徳岡神泉の‘菖蒲’(1954年)

日本画家との密着度は遭遇する回顧展の回数に関係することが多い。だから、
まずは回顧展を体験したい。そして理想は2回、そうすると画業全体がおお
よそつかめ愛着が湧いてくる。小野竹喬(1889~1979)らと活動を
ともにした土田麦僊(1887~1936)についてはまだ一度だけ。かな
り前で1997年、東近美で大原女や舞妓などを楽しんだ。2度目を期待し
ているがなかなか実現しない。

麦僊の描く花は葉っぱの緑が強く印象に残る。朝顔、山茶花、蓮、菊、罌粟、
そして足立にある黄蜀葵(和名トロロアオイ)。Myカラーが緑&黄色だか
ら、こういう花には心が一段と和む。

小茂田青樹(1891~1933)の‘蝉’には思わず足がとまる。栃の木に
とまった蝉に視線が自然と注がれるのは木の幹と葉の構成がいいから。上か
ら垂れる葉の一部をカットするアイデアが青樹の鋭い感性を示している。
後知恵で納得するがはじめからこのようには描けない。

小茂田同様緻密な描写をつきつめた速水御舟が21歳のとき描いたのが‘新緑’。
しつこいほど楓などの若葉がびっちり描き込まれた画面はみるのがちょっと
シンドクなるほど密度が濃い。そして、奥行きを感じさせるこうした緑の
グラデーションはアンリ・ルソーのジャングル画を連想させる。

神秘的な静物画で画壇に新風を吹き込んだ徳岡神泉(1896~1972)
の‘菖蒲’は福田平八郎の花の絵から明るさを消しさらに抽象度を上げたイメ
ージ。背景との関係性がないため2本の菖蒲がまるで宙に浮いているように
みえる。

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