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2019.09.28

美術館に乾杯! 香月美術館

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    三隅町立香月美術館

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     ‘新聞’(1955年)

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     ‘ペンキ職人’(1953年)

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      ‘業火’(1969年)

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      ‘雪の海’(1974年)

広島に住んでいたとき、島根県の浜田から益田へとクルマを走らせそのあと
山口県に入り萩の観光地をまわったことがある。そして次に向かったのが萩
と長門の間にある三隅町立香月美術館。これがいつのことだっかしっかり
覚えてないが、2004年山口県美であった香月泰男展をみる前だから、
2000年前後だったかもしれない。

三隅町は香月泰男(1911~1974)が生まれたところ。美術館は
1993年に町立の美術館として開館した。外壁に‘シベリアシリーズ’のひと
つ‘避難民’(1960年)の大きなレリーフが飾られているのでここがお目当
ての場所であることはすぐわかった。

東近美に香月の初期のいい絵‘水鏡’があるが、これの延長線上のイメージを感
じる‘新聞’に惹きこまれる。少年がモデルとなった‘水鏡’や同じく東近美が所蔵
する‘釣り床’では少年の顔はこちらにはみえないように描いているのに対し、
この絵では手と組んでいる足が異様に大きな男が顔をちらっとみせ新聞を読ん
でいる。

‘ペンキ職人’はピカソ的であることに加えシュールな味付けもたっぷり効いて
いる。台に乗った足をみると今ペンキ職人は仕事の真っ最中であることがわ
かる。その職人の頭が台の横に置かれている?本来なら頭は足のはるか上にあ
るはずなのに。香月はシャガールのように人体を分離している。ホラー映画を
見る感覚だとゾクッとするほど怖いが、画面に白や赤を使ってカラッと仕上
げているのでシュールな描写をおもしろがるほうに気分は傾く。

香月の代名詞となっている‘シベリア・シリーズ’とのつながりでみてしまうの
が‘業火’と‘雪の海’。闇のなかに吸い込まれていきそうな漆黒がめらめらと燃え
上がる赤い炎を浮き立てている‘業火’のインパクトが強烈。息を呑んでみて
いた。

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