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2019.09.23

大盛況の‘岸田劉生展’!

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    ‘麗子八歳洋装之図’(1921年)

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     ‘自画像’(1913年 豐田市美)

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   ‘静物(手を描き入れし静物)’(1918年)

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    ‘ギヤマンのある静物’(1929年 岡山県美)

現在、東京ステーションギャラリーで‘岸田劉生展’(8/31~10/20)
が行われている。日本の洋画家のなかで回顧展に出くわす回数が一番多いの
が岸田劉生(1891~1929)。今回は没後90年を記念したものだが
、2009年没後80年ということで損保ジャパン東郷青児美で肖像画だけ
を集めた劉生展があった。

作品数は160点もありこれまで体験したもののなかでは最大規模。立派
な図録がつくられており、主要な作品は全部載っているといっても過言でな
い。というのも、この展覧会はほかの美術館にも巡回するので地域限定で展
示される作品も一緒に載っているのである。例えば、代表作の‘麗子微笑’
(重文 東博)は残念ながら東京ではみられず、東近美にある‘麗子五歳之像’
と‘道路と土手と堀’(重文)が目玉になっている。

岸田劉生の代名詞となってる麗子像は再会した‘麗子八歳洋装之図’を長くみ
ていた。描かれたのは‘麗子微笑’の2週間位前、だから顔の表情はあまり変
わらない。ちがうのは口元がゆるんでないのと洋服を着ていること。
そして、赤と黄色の縮緬絞りの細密描写が強く印象に残る‘麗子坐像’(ポー
ラ美蔵)にも魅了された。

自画像の多い画家というとすぐ思い浮かぶのはデューラー、レンブラント、
ゴッホ。劉生はデュラーに影響をうけたのか多くの自画像を描いている。
本人と対面しているような錯覚を覚えるほどリアルなのが豊田市美が所蔵す
るもの。劉生22歳のころだが、我の強そうな顔立ちは30代の男にみえる。

出品数がこれほど多いと初見の作品もぞろぞろ現れる。収穫だったのが画集
によく載っている‘静物(手を描き入れし静物)’。カーテンが左右に並べら
れた演劇の舞台にリンゴが役者として登場したような感じ。随分凝った演出
が施された静物画である。

サプライズの絵画があった。それは劉生が亡くなった1929年に描かれた
2点の静物画と1点の花鳥画。どうして急に色彩が輝き出したの?というく
らい赤、黄色、緑、紫、白は濃密で明るい。‘ギヤマンのある静物’を呆然と
してみていた。劉生にこんな色彩パワーがあったとは!

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