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2019.08.06

美術館に乾杯! 大原美術館 その四

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    クールベの‘秋の海’(1867年)

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   藤田嗣治の‘舞踏会の前’(1925年)

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   安井曾太郎の‘外房風景’(1931年)

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   梅原龍三郎の‘竹窓裸婦’(1937年)

海外にある美術館で画家の大規模な回顧展に遭遇することほど嬉しいことは
ない。2007年秋パリを訪れたときグラン・パレでクールベ(1819
~1877)の作品をたくさん見ることができた。手に入れた分厚い図録
(フランス語版)はお宝図録のひとつになりよくながめている。クールベ
は海景画の名手で回顧展には大きな波をリアルに描いた作品が全部で5点
登場した。日本からの出品はなかったが、この会場にあっても全く見劣りし
ないのが4点くらいある。大原の‘秋の海’もそのひとつで浜辺の岩に向かっ
て大きく波打つ様子が見る者の気持ちをぐっと引き締める。

昨年の今頃、東京都美は没後50年を記念した藤田嗣治展で大賑わいだった。
藤田のいい絵みんな見せますという感じで日本の美術館が所蔵する藤田の
乳白色の裸婦図がどどっと集まった。そのなかで別格扱いの存在だったのが
群像裸婦図‘舞踏会の前’。仮面はアンソールの専売特許ではなく、藤田は大の
宴会好きだから仮面舞踏会はお手の物。黒やピンクの仮面が裸婦の肌の美し
さを浮き上がらせている。

洋画界のビッグコンビ、安井曾太郎(1888~1955)と梅原龍三郎
(1888~1986)の大規模な回顧展をずっと待っているがなかなか
実現しない。二人は同じ年にしかも同じ京都で生まれた。生まれる前から
一緒に絵画を切磋琢磨することが運命づけられていたのかもしれない。安井
はセザンヌから、梅原はルノワールから強い影響を受けた。

安井曾太郎に開眼したのは大原で‘外房風景’に出会い、そして東近美で‘金蓉’
をみたから。大原にはもう一点孫の女の子を描いたとてもいい肖像画がある。
梅原の‘竹窓裸婦’は体の描き方はルノワール風だが、色使いはフォーヴィスム
のマティスを思わせる。この緑色のインパクトをみたらマティスも裸足で逃
げたにちがいない。

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