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2019.08.11

美術館に乾杯! ひろしま美術館 その一

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   ゴッホの‘ドービニーの庭’(1890年)

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   モネの‘セーヌ河の朝、曙’(1897年)

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   セザンヌの‘坐る農夫’(1897年)

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  ゴーギャンの‘愛の森の水車小屋の水浴’(1886年)

美術館の名前がすぐ覚えられるのは所蔵する作品のなかにとびっきり有名な
作品が含まれているとき。倉敷の大原ではゴーギャン(1848~1903)
の‘かぐわしき大地’が輝いている。これと同様に広島の大きなデパートや
ホテルなどがある中心部に位置するひろしま美にもすごい絵が飾ってある。
それはゴッホ(1853~1890)の画集に必ず載っている‘ドービニー
の庭’。

日本ではゴッホの人気が高いからこの絵の物語をご存知の方も多いと思われ
るが、少しおさらいすると、‘ドービニーの庭’はかつてはベルリンのナショ
ナルギャラリーにあった。ところがヒトラーの退廃芸術政策により没収され
た。その後絵はいろいろなコレクターの手をへてこの美術館に入った。
ゴッホは同じ構図の絵を2点描いた。一作目は現在スイスのバーゼル美にあ
り、ここにあるのは第二作。

よく指摘されるのは最初の絵に描かれていた黒猫が消えていること。実際に
は二作目でも猫は描かれていたが、後に誰かが加筆して塗りつぶしてしまっ
た。たしかに手前左のところに不自然な赤の筆致が残されている。この絵が
描かれた舞台はオーヴェールの村にあった敬愛する先輩画家ドービニーの家
の庭。画面の真ん中あたりに置かれた椅子のわきにドービニー夫人が立って
いる。ピストル自殺をした1890年7月末の2、3週間前に仕上げられた。

ひろしま美にはゴッホ以外にも印象派と後期印象派の絵がひととおり揃って
いる。これがここのコレクションのスゴイところ。モネ(1840~
1926)の‘セーヌ河の朝、曙’は海外の美術館でもお目にかかった。
1990年の秋、ロンドンのロイヤル・アカデミーでモネの連作に焦点を当
てた大回顧展が開催された。大変な人気で2時間も並んでみたのだが、日本
の美術館からも4点くらい出品されており、その一つがこのひろしま美に
あるセーヌ河の連作。全部で9点でていたが、ボストン美やシカゴ美蔵の隣
に並んでいるのだからたいしたもの。

セザンヌ(1839~1906)の実直な肖像画のイメージが強い‘坐る農夫’
とゴーギャン(1848~1903)がブルターニュ地方のポン=タヴェン
に滞在しているときに描いた‘愛の森の水車小屋の水浴’は夫々日本で開催され
たセザンヌ展(2012年 国立新美)、ゴーギャン展(2009年 東近
美)にお呼びがかかった。

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