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2019.06.13

美術館に乾杯! ルーヴル美 その二十一

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     アングルの‘グランド・オダリスク’(1814年)

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   シャセリオーの‘風呂から上がるムーア人の女’(1854年)

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    ゴヤの‘ラ・ソラーナ女侯爵’(1795年)

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    コローの‘青い服の婦人’(1874年

‘動’のドラクロワ(1798~1863)に対する‘静’のアングル
(1780~1867)、ともにフランスを代表する画家として美術本に
は必ず登場する。アングルのもっとも有名な絵は‘グランド・オダリスク’。
はじめてルーヴルにやって来たときこの絵は‘モナ・リザ’や‘民衆を導く
自由の女神’とともに二重丸がつく必見名画だった。ルーヴルのような大き
な美術館で画家の代表作がみれるというのは特別な鑑賞体験である。

ぱっとみて振り向いた女性の胴が異常に長いという印象はなかった。それ
はベッドに横たえた体が大きな円におさまるように滑らかに曲がっている
から。解説文を読むと確かにそうだなとなるが、絵の前では興奮していた
こともあり、背骨の長さより女性の強い目力のほうが気になった。
そして、期待の絵の前では絹地のカーテンの精緻な描写をじっくりみる
余裕がなく視線はひたすら柔らかそうな裸体に張りついている。

16歳でパリの画壇にデビューしたシャセリオー(1819~1856)
のはじめての回顧展が2年前西洋美で開催された。これまでルーヴル所蔵
のものしかみてないので画業全体を知るにはいい機会だった。‘風呂から
上がるムーア人の女’は1846年に滞在したアルジェリアの体験がもとに
なっている。中央のムーア人の女の長い髪ときりっとしたまなざしが目に
焼きつく。シャセリオーが尊敬したドラクロワにも‘ハーレムのアルジェの
女たち’(1834年)があるが、なぜか風呂上がりのムーア人の女のほう
に惹かれる。

スペイン絵画が飾ってあるコーナーで立ち尽くしてみるのがゴヤ
(1746~1828)の‘ラ・ソラ―ナ女侯爵’、頭につけたピンクのリボ
ンが強く印象に残る。だが、どこか元気がない。彼女は絵ができあがった
あと38歳で病死した。美人薄命のとおりになった。

コロー(1796~1875)に開眼したのは2008年西洋美でおこな
われた大回顧展のおかげ。魅了される風景画にたくさんお目にかかったが、
もうひとつ心を揺すぶる女性の肖像画のことも忘れられない。その筆頭が
‘青い服の婦人’、現地でみた実感がなく日本で楽しむというのもおかしなこ
とだが、運良く回顧展にめぐりあいMy好きな女性画がまたひとつ増えた。

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