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2019.06.21

美術館に乾杯! オルセー美 その三

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    ミレーの‘晩鐘’(1857~59年)

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    ミレーの‘落穂拾い’(1857年)

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    コローの‘朝、ニンフの踊り’(1850年)

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    ドービニーの‘収穫’(1851年)

西洋絵画に関心がいくと知ってる画家の数がだんだん増えていくが、とく
に日本で人気の高い画家については思い入れが深くなる。ミレー
(1814~1875)はそのひとり。幸いなことに山梨県美に傑作‘種を
まく人’(1850年)にあることも多くの人がミレーを愛する理由になっ
ている。そして、オルセーに足を運ぶと美術の教科書に載っているあの
有名な‘晩鐘’と‘落穂拾い’に対面できる。

これほど心が癒される農民画はほかにない。ミレーのこの2点をみるたび
につくづくいい絵を残してくれたなと思う。‘晩鐘’はどういうわけかドヴ
ォルザークの♪♪‘家路’のメロディーは聴こえてくる。当時の農民たちは
貧しかっただろうが、一日の仕事を終え感謝の祈りを捧げる夫婦の姿には
暗いイメージはなくとても気高くみえる。まるで宗教画をみているよう。

‘落穂拾い’に魅せられるのは構図がすばらしいから。手前で腰をまげて
落穂を拾う3人の農婦と背後にみえる大きな積み藁が呼応している。農婦
と積み藁の並びが斜めの線となる画面に動きをもたらし、水平の地平線の
安定感と柔和に融合している。こういう農民画が誰にも描けそうだが、
これほど上手い構図はそう簡単にはつくれない。

‘朝、ニンフの踊り’はコロー(1796~1875)の出世作。霧がけむ
る北フランスの風景にインスパイアーされ銀灰色の光につつまれた抒情的
な風景画が誕生した。古典画でもギリシャ神話に登場するニンフが描かれ
ることは多いが、コローのように森という風景を大きな舞台にしてニンフ
たちが優雅な姿をみせることはない。風景が主役となっている近代的な
神話画は人々の心を鷲づかみにした。

ドービニー(1817~1878)の‘収穫’も出来のいい農民画。ミレー
のように広々とした農地に実った作物をこれから収穫する。作業をしてい
のは女性一人だが、種をまくときと違ってうまく育ったものを刈り入れる
のだから精がでるだろう。

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