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2019.06.24

美術館に乾杯! オルセー美 その五

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    クールベの‘オルナンの埋葬’(1850年)

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    クールベの‘雷雨のあとのエトルタの断崖’(1870年)

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    ホーマーの‘夏の夜’(1890年)

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    ホイッスラーの‘画家の母親’(1883年)

画家が描いた作品をどっと集めた回顧展を一度体験するとその画家との距離
が一気に縮まる。遭遇する回顧展は国内でも海外でもいいのだが、海外の
ブランド美術館で開かれたものだとやはりラインナップの質量がぐんとハイ
レベルになるので大きな感動が得られる。2008年パリ旅行で偶然お目に
かかった大クールベ展(グラン・パレ)には大勢の人が押し寄せ入館するの
に2時間もかかった。

目と鼻の先のオルセーからも自慢のクールベ(1819~1877)のコレ
クションがどどーんと出品され、目玉作品である大作‘オルナンの埋葬’と
‘画家のアトリエ’の前では大きなひとだかりができじっくり見れないほど。
クールベは力強いリアリズムを感じさせる肖像画、風俗画、風景画をたくさ
ん描いた。また、静物画や動物画にも魅了されるのがいくつもある。

そのなかから2点に絞るのは苦労するが、横6mもある‘オルナンの埋葬’はど
うしても外せない。埋葬の参列する人たちはクールベの故郷オルナンの住民
で黒い衣装に身をつつみ画面に隙間ができないほど体を寄せ合うように埋葬
に立ち会っている。いろんな風俗画をみてきたが、葬儀をモチーフにした
ものはこの絵しか思い出せない。珍しい絵なので参列者をついひとり々じっ
くりみてしまう。

風景画のお気に入りは‘雷雨のあとのエトルタの断崖’。印象派のモネはエト
ルタの風景を数多く描いたので、奇岩のイメージはモネとくっつくがどっ
こいクールベのエトルタもすばらしい。この白い断崖は石灰岩の一種である
チョークでできている。モネのファンでもありクールベにも執着している
のでこの奇岩をなんとしても目のなかにいれたい。

2015年、ボストン美を久しぶりに訪問しアメリカ人画家、ホーマー
(1836~1910)の‘見張り’をみた。長く追っかけておりようやく
願いが叶った。荒々しい海景画を得意としたホーマーという画家を知ったの
はオルセーで‘夏の夜’をみたのがきっかけ。激しい波が打ち寄せる浜辺で
2人の女性が手をとりあい気持ちよさそうに踊っている。大きくゆれる波に
映る明るい月の光がじつに美しい。この絵がトリガーになり後にアメリカの
美術館で楽しいホーマー巡りが実現した。

ホイッスラー(1834~1903)は本籍地アメリカ、現住所イギリス
・ロンドンの画家。そして、日本の浮世絵からも大きな影響を受けている。
‘画家の母親’は2014年日本にやって来た。この絵がとくべつ印象深いの
はイギリスの喜劇俳優が扮するミスター・ビーンの映画にでてくるから。
そのため、ホイッスラー、椅子に座った横向きの母親、ミスター・ビーン
のトライアングルの結びつきが脳のなかにできあがっている。絵画とは
いろんな関係の仕方がある。

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