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2019.06.06

美術館に乾杯! ルーヴル美 その十四

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   ルーベンスの‘マリー・ド・メデイシスのマルセイユ上陸’(1625年)

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    ルーベンスの‘フランドルの村祭り’(1638年)

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     ヴァン・ダイクの‘チャールズ1世’(1635年)

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     ヴァン・ダイクの‘若い貴族の肖像’(1637年)

ルーヴルの絵画を展示している部屋で最も人が集まっているのはダ・ヴィン
チの‘モナ・リザ’などがあるドゥノン翼の2階。ここの賑わいに較べると
ピラミッドの入口の向こう側にあるリシュリュウ翼の混雑度はぐんと落ちる。
そのため、マイペースでじっくり作品と対面できる。ルーベンス(1577
~1640)の24枚の連作‘マリー・ド・メディシスの生涯’はこのリシュリ
ュウ翼の3階にドドーンと展示されている。

バロックの王、ルーベンスの場合、大きな画面の絵を見ないとルーベンスの
絵を見たという気がしない。その点、この連作はどれも申し分ない大きさな
ので気分は否が応でも昂ぶる。‘マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸’は
有名な一枚。アンリ4世に嫁ぐためフィレンツェから到着した場面が描かれ
ている。視線が向かうのは青いマントの人物(擬人化されたフランス)に
迎えられるマリーよりも祝典に集まり躍動する海神やニンフたちのほう。
とびちる波の間にいる豊満な肉体の裸婦と逞しい筋肉をもつ男たちの競演は
まさにルーベンスの人体描写。

ルーベンスが晩年力をいれて描いたのが農民画。これは敬愛していた故郷の
先輩ブリューゲルの影響。多くの農民が登場する‘フランドルの村祭り’はお酒
も入り男も女もだいぶはめをはずし祭りを楽しんでいる。画題がギリシャ
神話やキリストの物語から素朴な農村の光景に移っても踊りなど人の動きを
描写するのはお手のもの。その描写にはいつものように激しさと躍動感がみ
なぎっている。

ヴァン・ダイク(1599~1641)のみどころはなんといっても‘チャー
ルズ1世’。狩りの途中一休みした国王の決まったポーズが印象的。これほど
優雅に描いてくれると王も気分が悪かろうはずがない。そして、若い貴族
だってヴァン・ダイクの前では安心して立ち続けられる。完璧な肖像画に仕
上げるヴァン・ダイクには依頼が殺到するので大忙し。そして、女性の期待
に応えるためには脚色も必要で実際の容姿をだいぶ盛って描くことはもう当
たり前になった。

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