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2019.05.30

美術館に乾杯! ルーヴル美 その十

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  グァルディの‘サンタ・マリア・デラ・サルーテ聖堂への行進’(1770年)

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     カラッチの‘漁の風景’(1588年)

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   メッシーナの‘円柱に縛られたキリスト’(1476年)

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    ベリーニの‘祝福するキリスト’(1460年)

ルーヴル美のように有名すぎるほど有名な美術館は旅行ガイドブックにも
美術本にも作品の情報が満載されている。だが、名画の数が大変多いので限
られた紙面では全部はカバーできない。そこで、あまり名が知られてない
画家の作品は割愛される。そのガイドブックなどから落ちた作品にもいい
絵画がごそっとある。そのあたりがルーヴルの奥の深いところ。

グァルディ(1712~1793)はカナレット(1697~1768)と
ともにヴェネツィアの名所や海の風景をたくさん描いた。ルーヴルにも二人
の作品が数点あるが、とくにいいのがグァルディの‘サンタ・マリア・デラ
・サルーテ聖堂への行進’。惹かれるのは聖堂を三角形としてとらえた構図の
安定感。風俗画らしく聖堂にむかう大勢の人が細かくびっしり描かれており、
ペストの災難から逃れようと神に祈る人々の気持ちがこの行列となっている。

カラヴァッジョ(1571~1610)がその絵を高く評価していたアン二
バレ・カラッチ(1560~1609)には宗教画のほかに風俗風景画があ
る。どこの美術館でもみれるというわけではないが、ローマのドーリア・
パンフィーリ美にあるものとルーヴルの‘漁の風景’と‘狩りの風景’が強く印象
に残っている。‘漁の風景’の川の向こうの山々と建物はプッサンの絵を思い
起こさせる。

ヴェネツィア派の大親方ベリーニ(1434~1506)とほど同じ世代の
メッシーナ(1430~1476)は対照的なキリストを描いている。とも
に画面いっぱいにドーンと描かれており、元気がいまひとつ足りない‘祝福
するキリスト’がベリーニでカラヴァッジョを連想させる苦痛にゆがむリアル
な表情が心を打つのがメッシーナの‘円柱に縛られたキリスト’。

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