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2019.05.09

美術館に乾杯! ペギー・グッゲンハイム美 その五

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     ポロックの‘月の女’(1942年)

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     ロスコの‘犠牲’(1946年)

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     ジャコメッティの‘立っている女’(1947年)

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     マリーニの‘町の天使’(1948年)

目利きのコレクターは同時にパトロンでもあり、才能に恵まれたア―ティス
トを世の中に送り出す役目も果たす。ペギー女史は1942年ニューヨーク
にヨーロッパで収集した現代アートのコレクションを披露する‘今世紀美術画
廊’を開設し、まだ売れてないアメリカやヨーロッパの作家たちの展覧会を行
った。後にビッグネームになるマザーウェル、ロスコ、ポロックらである。

とくにポロック(1912~1970)がこのギャラリーの星で1943年
にはじめての個展が開かれた。‘月の女’はその頃描かれた作品。この美術館を
訪れたとき事前につくった必見リストの一番最初に載せていた。ポロックの
初期の作品では同じ年に描かれた‘男と女’(フィラデルフィア美)とともに絵
の完成度では群を抜いていい。月をすぐ連想する黒い三ケ月の頭がとても印
象的でさらにミロやピカソの画風も顔をだすため物語がいろいろ浮かぶ。

ロスコ(1903~1970)の水彩画‘犠牲’はシュルレアリスムの影響が色
濃く残っている。ロスコも1944年に最初の個展をペギーのギャラリーで
行っており、これはその2年後に描かれた。ダリのような神秘的なシュルレ
アリスムとは違い、無邪気なミロを連想させる軽い感じのシュールさが味わ
い深い。

ジャコメッティ(1901~1980)の‘立っている女’はペギーのために
特別に鋳造したもの。モディリアーニ同様、ジャコメッティの彫刻は表現様
式が強烈に立ち上がっている。その特徴はやせ細った人物像。なかでも女性
像はべろべろ飴とか浜松のお土産のうなぎパイのようにペタッとしている。
そして、視線を下にやると俄然立体的で異様に大きい足が目に入る。だから、
安定感がすごくいい。この像には不思議な魅力がある。

中庭にはオブジェなどが置いてあるが、インパクトが最もあるのがマリーノ
・マリーニ(1901~1980)の‘町の天使’。馬に乗った天使が天を見
上げ手を横に広げる形が胸に突き刺さる。具象の彫刻で水平と垂直のライン
がこれほど力強く感じられる作品はあまりお目にかからない。八重洲駅口に
あるブリジストンにはこれとよく似た‘騎士’がある。ところで、新ブリジス
トン美はいつオープンする?

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