美術館に乾杯! ルーヴル美 その二
ピエロ・デッラ・フランチェスカの‘マラテスタの肖像’(1451年)
ルーヴルにあるボッティチェリ(1445~1510)は2点のフレスコ
画がいい。レンミ荘壁画とよばれ‘ヴィーナスと三美神と新婦ジョヴァンナ’
は結婚を祝うために描かれたもの。目に優しい色彩が印象的で中央の履物
をはいたヴィーナスが右の新婦の持つヴェールに贈り物のバラの花を与え
ようとしている。
フィレンツェのメデイチ=リッカㇽディ宮の一室に黄金を効果的にちりば
ねて東方三博士の礼拝をパノラマ風に広がる風景を背景にして描いたゴッ
ツォリ(1421~1497)。この代表作のほかにみたものは少ないが、
‘聖トマス・アクィナスの勝利’は大作なので強く記憶に残っている。
これはピサ大聖堂に飾られていたが、ナポレオン時代に奪われ、今ルーヴ
ルにある。描かれているのはキリストが聖トマス・アクィナスの著作を
承認しているところ。聖人の右にいるのはプラトンで左はアリストテレス。
肖像画は正面向きに描かれものがやはり落ち着いて人物と対面できる。
ところが、ときどき真横の肖像もいいなという気分も生まれる。その筆頭
にくるのがピエロ・デッラ・フランチェスカ(1416~1510)の‘シ
ジスモンド・マラテスタの肖像’。じっと前をみつけめる姿にリアリテイが
あり魅了される。
ギルランダイオ(1449~1494)の‘孫と老人の肖像’のインパクトは
は一度見ると決して忘れられないほど強烈。それは老人の鼻のさきにでき
たぶつぶつのせい。顔の風貌はとやかくいう筋合いではないが、この鼻はあ
まり長くみたくない。だが、孫は‘御爺ちゃんの鼻おもしろい!’とすっか
りとりつかれてしまっている。
| 固定リンク
コメント