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2019.05.08

美術館に乾杯! ペギー・グッゲンハイム美 その四

Img_0001_48      モンドリアンの‘コンポジション’(1939年)

 

Img_0003_43      ドゥ―スブルフの‘反=構成 Ⅷ’(1926年)

 

Img_51      ドローネーの‘いっせいに開かれた窓’(1912年)

 

Img_0002_47      カンディンスキーの‘赤い染みのある風景No.2’(1913年)

今週末飲み会に集まる人たちの近況報告をみていたら、秋にギャラリー蔵で
水彩画の個展を行うという人がいた。親しい友人も何年か前銀座の画廊で
それまでに描きためた作品を何点も披露している。そういう絵をみるたびに
世の中にはプロの画家でなくても鋭い感性と豊かな技量をもっている芸術家
がたくさんいるなと思う。

そういう絵に刺激されたからといって自分も描いてみるかという気持ちには
とてもなれない。身の程をわきまえている。でも、抽象絵画なら試しに白い
紙をもってきて多色サインペンで円や三角形、四角形を気ままに並べてみ
ようかという衝動にかられることがある。

このように素人を妄想させるのはモンドリアン(1872~1944)の絵
のせい。1939年に描かれた‘コンポジション’を一度コピーしてみたら現代
ア―ティストの一歩が踏み出せるのではないかとつい錯覚してしまう。ちょ
っと太めの黒い線が水平と垂直に無造作に引かれている。色は右下にちょこ
っと赤がみえるだけ。だから、この赤をほかの場所に移してみるのもおもし
ろいかもしれないと勝手にイメージを膨らます。でも、すぐにそうすれば
作品がどんどん崩れていくことは想像できる。

ドゥ―スブルフ(1883~1931)ははじめモンドリアンと行動を共
にしていたが、次第に水平線と垂直線のみの静的な抽象画より動きを表現し
たくて別の道を歩んだ。多用したのは45度に傾斜した直線、これにより
画面は様々な向きをした三角形で構成されグンと運動するイメージがでて
きた。

抽象絵画という新しい地平が切り開かれるといろんな形が加速度的に生まれ
てくる。フランスのドローネー(1885~1941)は光と色彩を追及し
た。‘いっせいに開かれた窓’は分析的キュビスムから刺激を受けた作品。
画家には窓から見える建物の風景はこんな平面的な色彩により断片化された
形にみえたのだろう。

カンディンスキー(1886~1944)の初期の抽象絵画はところどころ
にモチーフの残像がでてくる。‘赤い染みのある風景No.2’は音楽を表現した
カンディスキーならではの非具象的な表現に移行するための準備段階の作品。
明らかに山々が赤に染まる光景をぼやけたまま写し取っている。

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