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2019.05.25

国立新美の‘ウイーン・モダン’!

Img_0001_64      クリムトの‘エミーリエ・フレーゲの肖像’(1902年)

 

Img_66      クリムトの‘パレス・アテナ’(1898年)

 

Img_0003_57      シーレの‘自画像’(1911年)

 

Img_0002_61      シーレの‘イーダ・レスラーの肖像’(1912年)

 

現在、クリムト(1862~1918)に最接近できるもってこいの展覧
会が2ヶ所で開かれている。東京都美と地下鉄乃木坂駅で下車してすぐ着
く国立新美。東京都美はクリムトだけだが、国立新美ではクリムトのほか
にシーレ(1890~1918)やクリムトが画家としてビューしたころ
ウィーン画壇の帝王的な存在だったマカルトやココシュカらもずらっと
揃っている。そして、絵画に加えて世紀末のウィーンに花開いた装飾工芸、
建築、グラフィックアートにおける新しい潮流を表す作品が続々現れる。
2つの美術館をはしごするとウィーン世紀末芸術の通になれること請け
合い。

国立新美に出品されているクリムト、シーレは全部ウィーン・ミュージア
ムが所蔵するもの。これまで二人の回顧展は見逃さず足を運んでいるので
チラシに載っている絵はすでに鑑賞している。とはいっても名画はモーツ
ァルトの曲を聴くようなものだから、何度お目にかかっても心は昂ぶる。
クリムトの生涯の女のお友達エミーリエ・フレーゲㇽの肖像は青と紫を
基調にしたドレスの印象が強く胸に刻まれる。リアルな描写は顔とふわっ
とした髪のみ。背後にみられる蜂の巣のようなものと赤と緑の小さな三角
形をリズミカルに並べたモダンな模様が華やかなファッションの世界を
連想させる。

これに対し‘パラス・アテナ’は一瞬ドキッとするほど緊張感に満ちている。
このアテナ神はどうみても男を惑わすファム・ファタル、黄金の兜のすき
まからすざましい目力でこちらをみつめられるとすぐフリーズ状態になり
そう。そして、金の小片をたくさん張り付けた金ぴかの胸当てが視線を釘
付けにする。祭りの夜店にはこういう魚の鱗がザクザクゆれて音を出す
衣装がよく売られている。

クリムトは28歳年下のシーレの才能を高く評価しており、いろいろ支援
している。二人は同じ年に亡くなった。シーレの絵の特徴が思い切り出て
いるのが‘自画像’。一見するとペタッとした絵だが、首から上は立体感が
ある。冷めた目が気になり、どうしても目がいってしまうのが胸にあてた
手。2本の指をくっつけてVの字をつくっている。一体何を意味しているのだ
ろうか。

シーレのパトロンだった美術批評家レスラーの妻を描いた‘イーダ・レス
ラーの肖像’に思わず足がとまった。ほかにはゴッホに刺激されて描いた
‘ひまわり’と‘ノイレングバッハの画家の部屋’を長くみていた。

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コメント

都内で3つ目のクリムト関係展覧会

今都内ではもう一つのクリムト関係展覧会をやっています。
目黒区美術館の「京都国立近代美術館所蔵 世紀末ウィーンのグラフィック」
6/9まで。
こちらはクリムト作品としてはデッサンとポスターだけですが。詳細は下記アドレス参照。
なお、私が行くかどうかは未定です。(都美は既に行きました。国立新美は来週中に行く予定)

https://mmat.jp/exhibition/archive/2019/20190413-63.html

投稿: むろさん | 2019.05.26 00:14

to むろさん
情報ありがとうございます。目黒区美で京近美蔵
のクリムト関連の作品を展示しているのですか。
例によってクリムトは見逃しませんね。これは
気になります。

投稿: いづつや | 2019.05.27 23:51

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