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2019.05.01

企画力が光る‘北斎のなりわい大図鑑’!

Img_0001_40      葛飾北斎の‘蛤売り図’ 蛤売り

 

Img_0003_36      ‘今戸川’ 今戸焼職人

 

Img_0002_40      ‘富嶽三十六景 尾州不二見原’ 桶屋

 

Img_44      ‘五十三次江都の往かい大津’ 大津絵師

久しぶりに両国にあるすみだ北斎美へ行ってきた。背中を押してもらったの
はいつもお世話になっているみどりがめさん。今開催中の‘北斎のなりわい
大図鑑’(4/23~6/7)に新発見の北斎(1760~1849)の肉筆画
‘蛤売り図’が展示されていることを教えてもらった。これは見逃せない!
展示は前期(4/23~5/19)のみなので普通は出歩かない連休中にもか
かわらず出動した。

今回の展覧会は江戸の人々のなりわいが北斎と弟子たちにどう描かれたかを
みせてくれている。すばらしい企画力で拍手々!浮世絵は風俗画の最たる
ものだから、みててこれほど楽しいことはない。まずはお目当ての‘蛤売り
図’をじっくりみた。描かれたのは寛政9~10年(1797~98)、驚い
たのは籠に入れている蛤が白の胡粉を使って描かれ輝いていること。日本画
をみるときはいつもこの胡粉に注目しているが、北斎の肉筆でも白のアクセ
ントが印象的だった。

一休みしている棒手振りの蛤売りが商売するのは9月、十五夜に蛤の吸い物
を食べる風習があるため毎晩売り歩いた。美味しい吸い物だったにちがい
ない。食物の話をすると元気になる。興味深いのがあった。‘今戸川’に描かれ
ている今戸焼職人。江戸のころから今川焼があったのは知らなかった。わが
家の秋から冬にかけの美味しいもの定番は横浜そごうで売ってる‘御座候の
今川焼’、安くて餡がたっぷり入っているので最高。

ほかにもいろいろな生業で生計をたてている人たちが登場する。みてのお楽
しみ。思わず足がとまったのがとても見慣れている傑作‘富嶽三十六景 尾州
不二見原’にでてくる桶屋職人。大きな丸い桶の圧倒的なリアリティ、丸の
なかに描かれた富士山は完全に食われている感じ。この職人の仕事ぶりには
流石の富士山もお手上げだろう。

大津絵は当地のお土産やお守りとして人気があったらしい。以前、日本民藝
館で大津絵を夢中になってみたので‘五十三次江都の往かい大津’にも敏感に
反応する。こんな風にして絵師たちは忙しく描いていたのだ。後ろの女は
‘ちょいと、次は人気の鬼にするかい。在庫が少なくなったから’なんて言っ
てる?

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コメント

今戸焼は今川焼は違います。
Wikiによれば
今戸焼(いまどやき)は、東京の今戸や橋場とその周辺(浅草の東北)で焼かれていた素焼及び楽焼の陶磁器。
日用雑器、茶道具、土人形(今戸人形)、火鉢、植木鉢、瓦等を生産した。言い伝えによれば天正年間(1573年–1592年)に生産が始まるといわれる。

投稿: 塩澤和夫 | 2019.05.02 21:30

to 塩澤和夫さん
間違いを指摘していただきありがとうございます。
今戸焼はやきものでしたか。手前の職人がもって
いる鉄の道具が今川焼をイメージさせたのでてっ
きりお菓子と早合点しました。穴に入りたいです。

投稿: いづつや | 2019.05.03 21:43

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