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2019.04.05

美術館に乾杯! サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂

Img_0001_16    アルノ川の向こう側にあるサンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂

 

Img_0005_1       ブランカッチ礼拝堂のフレスコ画

 

Img_0003_14      マザッチオの‘楽園追放’(1425~28年)

 

Img_0004_8      ‘貢ぎの銭’(1425~28年)

 

Img_19      ‘改宗者の洗礼’(1425~28年)

 

Img_0002_17      ‘影で病を治す聖ペテロ’(1425~28年)

 

ジョットの人物描写に大きな影響を受けたマザッチオ(1401~1428)はその描き方にさらに写実性を加えルネサンス絵画を一層飛躍させた。その金字塔がサンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂のブランカッチ礼拝堂の壁面を装飾するフレスコ画。描かれている連作は聖ペテロの生涯。

つかみの絵‘楽園追放’が強い磁力を放っている。視線が釘づけになるのがエヴァ。深い悲しみと絶望のあまり眉毛を八の字にして泣き悲しむ姿はまさにこの世の終わりを思わせる。この絵をみただいぶあと日本の絵巻で女房たちはご主人様の失脚に大泣きする場面に遭遇した。悲しみの感情表現がよく似ていることに驚いた。

‘貢ぎの銭’は異時同図法を使って3つの場面が描かれている。右は中央にいる
キリストに言われて湖で釣った魚の口から銀貨をとりだしたペテロが収税吏に
その金を渡している場面。画面のなかに時間を導入するというアイデアは
並みの画家の頭からはでてこない。物語を連続的に描くという発想がとても
新鮮。

‘改宗者の洗礼’は忘れられない一枚。じっと見てしまうのが裸体のリアリズム。マザッチオの卓越した技量を学ぶため後にミケランジェロはここへ何度も足を運んでいる。そして、目が点になるのは冷たい儀式の順番を待っている人物が体をガチガチ震わせていること。こういう人間臭い宗教画なら気軽にみれる。

キリストや聖人の話には奇跡がつきもの。‘影で病を治す聖ペテロ’は聖ペテロ
の影に触れると病が治ると信じた病人たちがエルサレムの街角に出てきた場面。怪しい新興宗教なら教祖の体に触ると病気が治るというのは騙しの定番だが、ペテロの影でも治るというのだからこれはスーパー奇跡。

 

 

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