美術館に乾杯! カーサ・ブオナローティ美
ミケランジェロ(1475~1564)の虜になっているとはいえ、はじめて
のフィレンツェ旅行で作品がある教会や美術館へ全部行くというわけにはいか
ない。自ずと濃淡がついている。
2010年、バルジェッロをみたあと向かったのがミケランジェロがもって
いた邸宅カーサ・ブオナローティ。ここは邸宅美になっていてお目当ては
ミケランジェロの青年期の浮彫り2点。
16歳のときにつくった‘階段の聖母’は5年前西洋美であったミケランジェロ展に出品された。10代の半ばでこんなに優雅な浮彫りをつくってしまうのだから本当にスゴイ。
動きのある群像彫刻に魅了される‘ケンタウロスの戦い’も同じころの作品。
パトロンのメディチ家でみた古代ローマ彫刻から大きな影響を受けている。粘土などでつくった‘河神’はミケランジェロの写実的な肉体表現がヘレニズムの彫刻がベースになっていることがよくわかる。
ミケランジェロの死をみとった画家で彫刻家のヴォルテラが翌年仕上げた
‘ミケランジェロの胸像’が感慨深い。視線がすぐいくのが若いころ喧嘩した
相手に殴られてつぶれた鼻。ミケランジェロはこんな顔をしていたのか、と
じっとみてしまう。
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