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2019.03.26

美術館に乾杯! サン・マルコ美 その一

Img_9      サン・マルコ修道院の第一廊下
Img_0001_5      アンジェリコの‘受胎告知’(1440年代前半)
Img_0002_6      ‘アンナレーナ祭壇画’(1445年)
Img_0003_5      ‘最後の審判’(右部分 1432~35年)
Img_0004      ‘嬰児虐殺’(1450~53年)

アカデミア美のすぐ近くにあるサン・マルコ美はドミニコ修道会のサン・マルコ修道院がそのまま絵画館となったもの。ここのお目当ては修道院内にある僧坊や壁画のフレスコ画をてがけたフラ・アンジェリコ(1395~1455)。

ルネサンス絵画のなかで欠かせないピースのひとつがアンジェリコの代名詞ともいえる‘受胎告知’、目を釘づけにするのが大天使ガブリエルの羽毛、静謐な空間に際立つえんじ色、赤、黄色の精緻なグラデーション表現を息を呑んでみていた。

そして、奥行きをつくる細い柱の配置は遠近法のもつ安定感が受胎告知という厳かな儀式にはうってつけの描き方であることを示すものであり、宗教画の美しさが体をつつみこむ。

宗教画と黄金の輝きが深く結びついていることをあらためて実感するのが‘アンナレーナ祭壇画’、画面の大半を占める黄金は聖なるものの象徴として中央の聖母子やまわりの聖人たちの神々しさを演出している。

アンジェリコの絵は黄金が煌めいていても清楚で静かな雰囲気が漂うというイメージがあるため、‘最後の審判’の右の部分に描かれた地獄の場面をみると面食らってしまう。下では黒づくめの悪魔の親分が人間を食べている。日本でも西洋でも地獄の怖さは同じ。

同じく‘嬰児虐殺’も心がザワザワする一枚。悲しみのあまり泣き崩れる母親の表情がじつにリアルでプッサンの‘サビニの女たちの略奪’を連想させる。

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