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2019.02.24

‘河鍋暁斎 その手に描けぬものなし’!

Img  ‘地獄太夫と一休’(1871年以降 ゴールドマン・コレクション)

Img_0003     ‘司馬温公甕割図’(1881~89年 大英博)

Img_0002     ‘蛙の蛇退治’(1879年 大英博)

Img_0001 ‘鷹に追われる風神図’(1886年 ゴールドマン・コレクション)

浮世絵師で展覧会が開催される回数が群を抜いて多いのは北斎と国芳、その国芳に小さい頃弟子入りした河鍋暁斎(1831~1889年)にもスポットがあたっており、回顧展によくでくわす。サントリー美では今‘河鍋暁斎 その手に描けぬものなし’(2/6~3/31)が行われている。

2年前、Bunkamuraにイスラエルのゴールドマン・コレクションンがやって来て前のめりでみた。だから、サントリーはパスでもいいかなと思ったりするが、北斎と一緒でどうしても美術館に足が向かう。すでにみた作品が並ぶことはある程度想定できるので期待は暁斎のプラスαの出現。

暁斎の描く美人図には立ち姿が多いが、モデルとの組み合わせがギョッとする‘地獄太夫と一休’に最も魅せられている。地獄太夫は室町時代の遊女で一休に師事した。一休はさばけた人物で遊郭に遊びに行く。芸妓たちと楽しむ座を太夫がはずしこそっと様子をみると彼女たちは皆骸骨だった。ありゃら!

三味線を弾く骸骨の頭に乗りハイになって踊る一休の調子のよさ、この姿からは頓智の一休さんのイメージとは結びつかない。色鮮やかな打掛けを着てS字に体をまげる太夫とでれっとした一休と不気味な骸骨たちがはやし立てる様子がびっくりするほど前衛的。暁斎恐るべし!

初見の作品で収穫は子どもの描き方がとても上手い‘司馬温公甕割図’、これは甕に落ちた幼子を機転をきかせ胴を石で割り助けた司馬光の逸話。まわりの子は何もできずあたふたして動くまわるばかり。でも司馬光は冷静に対応する。たしかに賢そうな顔をしている。

こういうアイデアをよく思いつくなというのが‘蛙の蛇退治’、‘鳥獣戯画’を手本にしているが描かれている場面はドキッとする。蛙と天敵の蛇の関係を逆転させ、18匹の蛙が仕留めた蛇を2本の柱にくくりつけ綱がわりに使って曲芸をしている。

もう一点、興味深くみたのは‘鷹に追われる風神図’、不思議なのはなぜ風神が鷹に追われるのか?これをみてギリシャ神話にでてくる鷲に化けたゼウスにさらわれるガニュメデスの話を思い出した。

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