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2019.02.22

美術館に乾杯! 国立近代美 その六

Img     ポロックの‘水路’(1947年)

Img_0001     トゥオンブリーの‘ティタンの没落’(1962年)

Img_0002     フォンタナの‘空間概念’(1949年)

Img_0003     フォートリエの‘サマータイム’(1957年)

ポロック(1912~1956)は1947年に縦長のキャンバスを使って表現した作品を数点仕上げた。例えば‘五尋の深み’(MoMA)、‘大聖堂’(ダラス美)、‘彗星’(ウイルヘルムーハック美)。‘水路’もその一枚。ほかの美術館のものとくらべるとドロッピングの不規則性がやや薄く思い描いたイメージをうまくまとめたという印象をうける。

人生の後半はローマで過ごしたトゥオンブリー(1928~2011)はギリシャ神話や古代ローマをモチーフにして描くようになる。ここに飾ってあるのはギリシャ神話のはじめの物語‘ティタンの没落’。ゼウスは天界の支配者になるためにはどうしても親たちの世代のティタン神族をやっつける必要があった。

細い線で描かれたこちゃこちゃっとしたいくつかの塊が戦いのシーンだと想像されるがどこに勝利者となったゼウスがいるのかまったく見当がつかない。ところどころに引かれた垂直線はティタンの没落を象徴しているのだろうか。

大きなサプライズだったのはフォンタナ(1899~1968)の代名詞となっているキャンバスの表面の小さな穴や裂け目がどどっと現れたこと。全部で10点くらいあった。フォンタナは日本では大原美などでほんの数点しかお目にかかったことがないので、これは大収穫。そのなかで釘づけになったのが穴の配置を複雑にして渦巻きを連続的に生み出している‘空間概念’。

絵の具を厚く塗り具象の痕跡を少し残した抽象絵画で一世を風靡したフォートリエ(1898~1964)はデュビュッフェやヴォルスらとともにアンフォルメル様式を生み出した。‘サマータイム’の荒々しくて生気のある物的感覚になぜか惹きつけられる。

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