北斎の‘向日葵図’!
21日(木)六本木の森アーツセンターへでかけ‘新・北斎展’(1/17~3/24)をみてきた。‘日曜美術館’が2回にわたって北斎(1760~1849)をとりあげたことが浮世絵ファンの関心をさらに高めたのか、チケット売り場へ着くと案内係から‘現在、60分待ちです’と告げられた。
お目当ての‘向日葵図’をみてさっと帰る予定だったが、入場するのに1時間も待つことは想定外。北斎人気がこれほど盛り上がっていたとは!そのため、次のサントリー美へ行く時間が大幅に狂った。
大規模な北斎展が続く。昨年10月大阪のあべのハルカス美で大英博との共同プロジェクト‘北斎ー富士を超えてー’があり、その3ヶ月後今度は東京で永田コレクションを軸にして北斎のバラエティにとんだ作品がずらっと並ぶ。‘浮世絵界の大スター、北斎、カッコいいねぇ’と声をかけたくなる。
展覧会のチラシをみて鑑賞欲を強く刺激された‘向日葵図’はこれまで情報がなかった絵。シンシナティ美所蔵の浮世絵は2005年東博であった北斎展に‘円窓の美人図’が出品されたが、この美人は今回ひまわりも一緒にもってきてくれた。
こういうふうに向日葵を単独で描いたものですぐ思い浮かべるのは畠山記念館にある鈴井其一(1796~1858)の向日葵図。ひょっとして其一は北斎の向日葵の絵を知っていて、じゃあ、自分もと筆をとった?
北斎のとてもやさいい感じのする向日葵に会えたのは生涯の思い出。本当にすばらしい!
永田コレクションの‘曙艸 吉野山花見’の展示期間(2/21~3/4)と無意識にタイミングがあっていたことに気づいた。そして、2005年にみた‘鯉亀図’(2/21~3/24)とも運よく再会した。混雑する会場をすりぬけながら進んでいったが、はじめてみるものが数多くあった。北斎の展覧会へ何度足を運んでも大きな満足がえられるのは作品の幅が広いから。
浮世絵特有の小さな絵がたくさんあるので鑑賞に相当なエネルギーを使う。だから、途中で休憩を入れてみるほうがよいかもしれない。
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