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2019.02.05

美術館に乾杯! ヴァチカン博 その七

Img     システィーナ礼拝堂

Img_0003     ミケランジェロの‘アダムの創造’(1510年)

Img_0002     ‘大洪水’’1508~09年)

Img_0005     ‘デルフォイの巫女’(1509年)

Img_0001     ‘最後の審判’(1536~41年)

ヴァチカン博のなかをどんどん進んで最後にたどり着くのがシスティーナ礼拝堂、正面の祭壇の向かって右のドアが入口。ここから一歩ふみだし上をみるとミケランジェロ(1475~1564)が4年の歳月をかけて完成させた天井画がどーんと広がっている。少し進んで後ろを振り返ると筋骨隆々のキリストが真ん中にいる‘最後の審判’が。来ました、来ました。ミケランジェロが魂をこめて描いたフレスコ画があるところへ!

天井に描かれた‘天地創造の物語’と‘ノアの箱舟の物語’は9つの場面からなっている。そのなかで思わず見惚れてしまうのは‘アダムの創造’、最初の人間アダムの指に神の指がふれて命が吹きこまれる瞬間。指と指がつながるというアイデアがすばらしい。スピルバーグ監督が映画‘E.T’でこのシーンをコピーしたくなるのはよくわかる。

最初に仕上げた‘大洪水’は人物を多く描き込み過ぎてため下からみると一人々のインパクトが弱くなった。この反省からミケランジェロは区画に登場する人数をぐっと絞り、印象づけたい主役は短縮法などを使って目に強く焼きつくようにした。

‘創世記’の9場面のまわりに配置されている大勢の巫女と預言者のなかでお気に入りは‘デルフォイの巫女’。一際愛らしい雰囲気を醸し出すこの目の大きい女性をみた瞬間200%KOされた。そして、男っぽい右腕を水平にして曲げるポーズが若さと肌のみずみずしさをより強調してみせる。これをみたらミケランジェロがもっと女性の肖像画を描いてくれたらよかったのにと、思ってしまう。

天井画を仕上げた1512年から24年後、ミケランジェロは今度は正面の‘最後の審判’を描きはじめる。できあがったのは5年後、66歳になっていた。縦13.7m、横12.2mの大画面には天国に行けて嬉しい者あり、地獄へ突き落されて絶望する者ありと、悲喜こもごもの人間ドラマが臨場感いっぱいに描かれている。天国組に入れるように悔い改めるしかない。

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