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2018.10.10

美術館に乾杯! テイト・モダン その十六

Img_0002    ムニョスの‘コーナーにむかって’(1989~92年)

Img     ゴーバーの‘無題’(1989~92年)

Img_0004     シャーマンの‘無題A,B,C,D’(1975年)

Img_0001     ダマスの‘アイボリーブラック’(1997年)

現代アートを展示した会場に足を踏み入れると、普段の生活とはかけ離れた世界に遭遇することがある。スペインの彫刻家ホワン・ムニョスの‘コーナーにむかって’は謎の中国人にとり囲まれた気分になる。ベンチに座ったり立ったりしている7人の男性は皆同じ顔立ちで同じ服装をしている。

そして、その姿になにかギョッとする思いがおこるのは彼らが全員にこやかに笑っているから。明らかに東洋系の人物なので身近な感じがするのはいいのだが、はてこの大げさでない品のいい笑いは何なんだ!という気もする。ムニョスの作品をみたのはこれとかなり前に行われた森美の開館記念展に出品されたものだけ。2008年ビルバオのグッゲンハイム美で回顧展があったらしい。日本にも作品がたくさんやって来ることを期待したいが実現は難しそう。

ゴーバー(1954~)の作品はだまし彫刻の類。部屋の壁から男の右足がにょきっと出ている。素足ではなくちゃんと靴もソックスもズボンもはいている。こんなものが急に現れたら誰だって肝を冷やす。薄明りの夜にみたら、あまりの怖さで猛スピードで逃げ出すだろう。ドイツのゲオルグの逆さまになった人物の絵ははじめは違和感があるが時間が経つと慣れてくる。ところが、この切断された足は何度見ても怖さは消えないだろう。

シンディ・シャーマン(1954~)はアメリカの女性写真家。彼女はかなりハードな前衛でオリジナルの自分の姿をあれこれ違うキャラクターに変えて撮っていく。まるで七変化の舞台を演じる役者のよう。髪型や衣装を変え男や少女、老婆などに扮していく。こういう変装上手は日本にもいる。名画のなかの人物や女優になりきる森村康昌、二人をくらべるとシンディのほうが別人にみえる。

今年横浜美であったテイト・モダン展の出品作にマーレン・ダマス(1953~)の‘アイボリーブラック’も含まれていた。彼女は南アフリカの出身で後にオランダへ移住した。この少女の肖像はどことなくアフリカのプリミティブで神秘的な雰囲気がよくでている。

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