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2018.09.08

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その十七

Img_0005     モンドリアンの‘ニューヨーク・シティⅠ’(1942年)

Img_0002_2     クプカの‘垂直の面Ⅰ’(1913年)

Img_0003_2     ドローネーの‘生きる喜び’(1930年)

Img_0001_2     ピカビアの‘ウドニー’(1913年)

抽象絵画への扉が狭かったころはモンドリアン(1872~1944)とカンディンスキー(1866~1944)が抽象絵画の象徴だった。モンドリアンはNYのMoMAで‘ブロードウエイブギウギ’に出会い楽しい気分になり、カンディンスキーは日本にやって来たグッゲンハイム美蔵の美しい抽象画の数々に200%KOされた。

ポンピドーでもモンドリアンの‘ニューヨーク・シティⅠ’が目を楽しませてくれる。水平線と垂直線で区画された明快な構成は大都市のイメージにぴったり。帯に使われている色は黄、赤、青の3色のみ。NYの夜景を高いビルの屋上から眺めるたびにモンドリアンの絵のとおりだなと思う。

チェコのボヘミアで生まれたクプカ(1871~1957)は名古屋にいたとき回顧展に遭遇した縁で関心の高い抽象画家のひとり。‘垂直の面Ⅰ’は垂直の面がよく計算されて配置されている。手前の黒の面は中心を少しズラし、そこから左右斜めにむかって面の大きさ、間隔を変えて並べていく。

一見すると短冊が無造作においているだけか、という感じ。でも、長くみていると緩やかな時間の流れがあり、ボリュームを落とした音楽さえ聴こえてくる。

初期のころキュビスム風のエッフェル塔を描いていたドローネー(1885~1941)はその後は幾何学的な抽象画に突き進む。好きなモチーフは円、‘生きる喜び’は多数の大円、小円で画面は埋め尽くされている。系外惑星から宇宙人が大挙して地球にやって来たときはこんなイメージかもしれない。

画風をカメレオンのように変容させたピカビア(1879~1953)の‘ウドニー’に出会ったときいっぺんに嵌った。図録の説明を呼んでも、踊り子のウドニーがどんな姿で描かれているのかはさっぱりわからない。

惹かれるのは動きやリズムを丸い形や角々した面を少ない色でなめらかに融合させることによって見事に表現しているところ。My抽象画ベスト5に登録している傑作。

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