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2018.09.11

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その二十

Img     カルダーの‘魚の骨’(1939年)

Img_0002_2     ソトの‘開かれた空間’(1967年)

Img_0004_2     ティンゲリーの‘部分 地獄、小さなはじまり’(1984年)

Img_0001     ビュリの‘9平面上の81個のボール’(1966年)

抽象美術に目を慣らしてくれた展覧会が1990年代に2度あった。最初は1991年の池袋のセゾン美(今はない)で開催されたグッゲンハイム美術館名品展、そして1997年にも東京都美でポンピドー・コレクション展が行われた。

グッゲンハイム展でとても親しみを覚えたのがカルダー(1898~1976)の動く彫刻、‘モビール’。彩色されたいくつもの金属板が針金で軸の棒に結びつけられて天井から吊り下げられている。じっとみているとゆるやかに動いている。同じものを子どもたちにつくらせたら喜んで手を動かすにちがいない。ポンピドーでもカルダーは楽しめるがそのひとつが‘魚の骨’。たしかに猫が食べ終えた魚の形に似ている。

ベネズエラ出身のソト(1923~2005)のつくったキネティック・アートも印象に強く残る。‘開かれた空間’は平面の前に無数のピアノ線がでており、これがびよんびよんと振動している。これはピアノ線が長いのはミソ。長いほど振動が大きくなるのでみていておもしろい。

ポンピドー展で作品の衝撃度が大きかった作家のひとりがティンゲリー(1925~1991)、ポンピドーセンターに着いて建物のまわりを歩いていると‘噴水彫刻’が目にとびこんでくるがこれはティンゲリーの作品。‘地獄、小さなはじまり’は巨大な動くオブジェ。電動モーターで動くのはどれも廃材。その数30以上。機械いじりが好きな人には恰好の遊び場となるにちがいない。

ベルギーのビュリ(1922~2005)の‘9平面上の81個のボール’は子どもから大人まで楽しめる玩具のたぐい。角々と曲がる斜めの木の板に木製の小さな球体が珠の裏側に仕込まれたモーターによって上から下へと落ちていく。角度のついた坂でもざーっとすべることなく一歩ずつ進む様子はまるで尺とり虫が動いているよう。息を呑んでみていた。

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