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2018.09.03

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その十二

Img_0002  デ・キリコの‘ギヨーム・アポリネールの予兆的な肖像’(1914年)

Img     ダリの‘ピアノに出現したレーニンの6つの幻影’(1931年)

Img_0003     ミロの‘シエスタ’(1925年)

Img_0001     タンギーの‘岩のある宮殿’(1942年)

キュビスム、フォーヴィスムのあと美術界に大旋風を巻き起こすのがシュルレアリスム、この言葉の生みの親が詩人のアポリネール。形而上絵画をはじめたデ・キリコ(1888~1978)は詩人の肖像を画面の一部に使っている。

第一次世界大戦が勃発した年に描かれた‘ギヨーム・アポリネールの予兆的肖像’は一度見たら忘れられない作品。カッコいいのが真ん中の黒のサングラスをかけた古代の胸像、じつはギリシャ神話にでてくるオルフェウス。映画ではイケメンの主役がこういうサングラス姿でさっそうと登場する。

では、アポリネールはどこにいるのか、視線を上に移動させると背景の緑の地に浮き上がる影絵に気づく。この人物がアポリネール。おもしろい話につながるのが頭のところに描かれた白線の半円。詩人は戦争の前線で頭に弾丸を受ける。だから、この半円が負傷を予言したとして話題になった。

ダリ(1904~1989)の‘部分的な幻影:ピアノに出現したレーニンの6つの幻影’は複雑な絵。黄金の後光につつまれたレーニンの肖像がピアノの鍵盤上に6つ連続的に現れる。楽譜の上にはあのお馴染みの蟻がいる。その幻影を腰かけた男性がながめている。手をかけた椅子をみるとリアルに描かれたサクランボ。はじめてみたときはピアノとレーニンの組み合わせに頭がクラクラした。

スペインに何度も出かけたのでシエスタの習慣は知っている。だから、ミロ(1893~1983)がこの絵で睡眠中にみた夢の世界を描いていることはわかる。でも、記号にも文字のようにもみえるひとつ々が何を表しているのかをイメージするのは難しい。左上は太陽だろうか。

タンギー(1900~1955)がアメリカに亡命中に描いたのが‘岩のある宮殿’、ポンピドーにあるタンギーではこれに最も魅了されている。以前だっからこの音がまったく聞こえない冷たい景色は雪や氷におおわれたシベリアの原野を連想するのだが、今は宇宙の神秘に関心をよせているので次々と発見される太陽系の外の惑星が浮かんでくる。

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