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2018.09.10

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その十九

Img_0003     ドゥ―スブルフの‘純粋絵画’(1920年)

Img     ヴァザルリの‘夢’(1966年)

Img_0002     アガムの‘ダブルメタモルフォーゼⅡ’(1969年)

Img_0004     グルスキーの‘99C’(1997年)

モンドリアンとひと回り若いドゥ―スブルフ(1883~1931)がはじめた‘新造形主義’は絵画だけでなく建築など生活のなかで目にするものを水平線や垂直線をもちいて抽象的な様式しようという芸術運動。

ドゥ―スブルフの‘純粋絵画’は横と縦で交錯する色の帯はモンドリアンの青、赤、黄の三原色にさらに緑、紫と白、灰色、黒を加えている。これにより画面の複雑性が増しひとつ々の色面に目の錯覚から凹凸を感じるようになった。ドゥ―スブルフはこの絵の4年後、動きをだすため45度の斜線を入れたのでモンドリアンと決裂してしまう。

錯視効果を利用した作品を生み出したのはオプ・アートのヴァザルリ(1908~1997)、‘夢’は正方形の画面から小さな円と四角がイルミネーションによって文字や形が連続的に出てくるように横や縦、斜めから自在に飛び出してくる。

これと同じような作品がイスラエル生まれのアガム(1928~)の‘ダブルメタモルフォーゼⅡ’。見る位置によって画面が変わるので、だんだん嵌り長くとどまるはめになる。立体彫刻やオブジェでもこうした動くキネティック・アートがカルダーやティンゲリーらによって生みだされたが、アガムのは錯覚により平面のものが動くようにみえる。

旧東ドイツ出身の写真家グルスキー(1955~)の‘99C’はディスカウントストアの棚の列を撮影したもの。カラフルな色のパッケージにつつまれた商品が棚に大量に存在する光景はアガムの画面に現れた何色も使われた細い色の帯と変わらない。アートと日常の垣根が一瞬に消えてしまった。

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