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2018.09.21

美術館に乾杯! テイト・モダン その一

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Img_0003    発電所を改築して建てられたテイト・モダン

Img_0001     ピカソの‘泣く女’(1937年)

Img_0004     ダリの‘ナルシスの変貌’(1937年)

Img_0002     ダリの‘ロブスター・テレフォン’(1936年)

2010年、ロンドンを訪れたとき美術館を9つも回った。ナショナル・ギャラリーなどは隣の方も一緒だったが、ゴーギャンの大回顧展が行われていたテイト・モダンは単独行動。発電所を美術館にしたテイト・モダンへでかけるのは二度目、開館の1時間前から並びドアが開くと企画展が開催されるフロアへ突進した。

ゴーギャン展に運よく遭遇し見たくてしょうがなかった‘説教のあとの幻影’(1888年 スコットランド国立美)の前に立ったときは天にも昇る気持ち。これは心理学者のマズローがいっている‘ピーク・エクスペリエンス(最高の瞬間)’で人生において最も幸せを感じる瞬間だった。

テイト・モダンにある近現代美術の作品をはじめてみたのは今のテイト・ブリテンにターナーやラファエロたちの絵と一緒に飾られていたとき。そのとき最も衝撃を受けたのがピカソ(1881~1973)の‘泣く女’とシュルレアリスムのダリ(1904~1989)の作品。

‘ゲルニカ’のための習作として描かれた‘泣く女’は何点もあるが、群をぬいていいのはテイトにあるもの。感心するのはピカソは感情表現が神業的に上手いこと。写真家として活動していたモデルのドラ・マールがオイオイと泣いている様子が目に浮かぶ。彼女は激しい感情の持ち主だったから涙の粒も大きかったのだろう。

ダリと一生つきあっていこうと思わったのは‘ナルシスの変貌’をみたから。精緻な筆使いでギリシャ神話のナルシスの話がシュールに表現されている。これ神秘的でいいじゃないか!視線が集中するのは右の大きな指と殻のなかから花がとびだしている卵。背後の細かく描かれた部分までじっくりみる余裕はなくこの不思議なモチーフの組み合わせで頭がいっぱいになった。

絵のほかにもドキッとさせられるオブジェが並んでいた。ロブスターと受話器とダブルイメージになっている‘ロブスターテレフォン’、この衝撃度はM7クラスの地震に襲われたような強さ。近代アートへの扉が少し開いた。

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