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2018.09.17

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その二十六

Img_0003     ステラの‘マス・オ・メノス’(1964年)

Img_0001     ジャッドの‘積み重ね’(1972年)

Img     ウォーホルの‘10人のリズ’(1963年)

Img_0002     オルデンスバーグの‘ゴースト・ドラム・セット’(1972年)

戦後のアメリカではポロックらを中心に抽象表現主義のスーパーハリケーンが吹き荒れたたが、激しい感情表現は性分に合わないという作家が現れる。ネオ・ダダのジョーンズが登場し、このジョーンズに影響を受けたステラ(1936~)はモチーフをぐっと単純化し最小限の表現によって作品をつくるミニマル・アートを生み出した。

ステラに目が慣れているのは千葉の川村記念美がもっているコレクションのおかげ。お好みは赤や緑などの明るい色彩に心を奪われる‘分度器’シリーズ。ポンピドーにあるのは‘ランニングV’シリーズ、ストライプが角々と折れ曲がるので日本の屏風をみているような気になる。

ジャッド(1928~1994)の‘積み重ね’もミニマル・アートのひとつ、壁にくっつけられた直方体のブロックが等間隔で配置されている。こうした作品でヴァリエーションをつくるならこちらにつきでている面の色の変化しかない。赤になったり緑になったり。これは建築物の軽いアクセントとしてつくられた装飾と同じ。ここには感情も物語もない。あるのは小さなブロックの連続体のみ。

日常的な現実をアートの世界にどどーんと持ち込んだのがポップ・アートの旗手、ウオーホル(1928~1987)。マリリン・モンローの写真を自在に色をつけて一枚々ちがう表情に変えてみせる。どういうわけか違和感がなく、人々は新しいモンローがまたスクリーンに戻って来たのではないかと興奮させられる。ウォーホルはエライやっちゃ!人気がでるはず。エリザベス・テーラーだって10変化。魔性の女にみえてくる。

オルデンスバーグ(1929~)は日用品を色や材質を変えて並べ見慣れたものとは異なる風景をつくりだす。目の前にあるのは白一色の‘ゴースト・ドラム・セット’、まるでドラムセットが雪を被ったかのよう。ポップ・アートは気軽にモノを変容しその風景を素直に楽しむ。難解な抽象アートとは無縁な世界。

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