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2018.09.09

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その十八

Img_0003     カンディンスキーの‘黄ー赤ー青’(1925年)

Img_0002     カンディンスキーの‘空色’(1940年)

Img_0001     クレーの‘リズミカルなもの’(1930年)

Img     モホリ=ナジの‘コンポジションA××’(1924年)

絵画作品には分野別ごとにMy傑作ランキングがついている。様々なタイプがある抽象絵画のなかでトップグループを走り続けているのがカンディンスキー(1866~1944)の‘黄-赤―青’、はじめてこの絵をポンピドーでみたとき200%心を奪れた。こんな美しい抽象画があったのか!

左側は黄色の地に幾何学的な半円や小さな円、四角が緩い緊張感で構成されているのに対し、右側は赤や青紫で彩られた円や四角が柔らかくぎゅっと固められのびやかなフォルムをつくっている。そして、そのまわりを蛇のように黒い帯がとり囲む。抽象画の金字塔ともいえるこの作品はカンディンスキーがバウハウスで教鞭をとっている時代に誕生した。

亡くなる4年前パリで描かれた‘空色’はミロを連想させるとてもユーモラスな絵。空に舞う奇妙な物体はミトコンドリアとかアメーバの微生物のイメージ。生まれたばかりの稚魚がとびはねる姿もこんな感じ。晩年になってカンディンスキーがこんな緩い絵を描いてシュルレアリスムのミロとコラボした。冷たい抽象を得意としたカンディンスキーが漫画チックなシュルレアリスム、ミロとつながるのを誰が想像しただろうか。

クレー(1879~1940)の‘リズミカルなもの’も形態を探求したバウハウス時代の成果がでた作品。白、黒、灰色でつくられた縞模様はタイトルの通り前後左右に揺れ動いている。作品を見たあとでは自分でも描けそうな気になるが、これは素人の後知恵。何枚も習作を描くなかどこかでピタッとくる動きが生まれてくる。そこにたどりつけるのはほんの一握りの天才だけ。

モホリ=ナジ(1895~1946)の‘コンポジションA××’は透明感のある空間に大小の円と立体的に形づくられた四角い面がうまく配置されている。ロシアの前衛芸術、構成主義の一人であるモホリ=ナジはこんな透明で滑らかな面を使って光を表現した。じっとみていると空間が描かれたモチーフによって上手い具合に区切られているのがわかってくる。

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