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2018.08.23

美術館に乾杯! ポンピドー・センター その一

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Img_0001     外壁についたエスカレーターが目を引く外観

Img_0003     マティスの‘ルーマニアのブラウス’(1940年)

Img_0002     マティスの‘王の悲しみ’(1952年)

Img_0004     ピカソの緞帳‘パラード’(1917年)

Img_0005     ピカソの‘朝の調べ’(1942年)

パリが美術鑑賞には理想的な都市だということは美術に興味がある人なら誰もが感じることだろう。団体ツアーに参加す場合、ルーヴルとオルセーは行程に必ず入っている目玉の観光スポット。では、近現代美術の殿堂であるポンピドー・センターも皆と一緒に入館するかというと、これはない。旅行会社は現代アートまで面倒見てくれない。

そのため、ここへ来るオプションは2つ。自由時間を使って出かけるか、はじめから個人旅行にしてじっくり楽しむ。はじめてポンピドーを訪問したのは後者、今から35年前のこと。当時、現代アートはまだ目が慣れていなかったが、花のパリでアートを鑑賞するというのはわが家にとっては好奇心と憧れの入りまじった一大‘ハレ’体験だった。

ポンピドーに着いて度肝を抜かれたのが建物の異様な姿。美術館というよりは工場とか新商品をどっと集めた品評会(メッセ)の会場という感じ。あっけにとられるのが外壁についているトンネルのようなエスカレーター。これで5,6階まで上がったところが展示フロア。

これまで運よく3回訪問する機会があったので、展示室のレイアウトはおおよそ頭の中に入っている。驚かされるのはピカソ・マティスからカンディンスキー、ロスコ、ウォーホル、、、まで全部揃っていること。現代アートをかじりたくなったらここへ来なければはじまらない。

ポンピドーで印象深い作品として真っ先にあげたくなるのがマティス(1869~1954)、ここは何点も所蔵しているが最も魅了されているのが‘ルーマニアのブラウス’、ぱっとみると平板的な描き方だが、背景の赤の壁からルーマニアの綺麗なブラウスを着た女性がとびだしてきたよう。これほど安心してみられる肖像画はそうない。

切り紙絵の‘王の悲しみ’はどういうわけかまだ縁がない。みたくてしょうがないがこれは常時展示されていないため、いつ鑑賞にありつけるのか見当がつかない。でも、望みを捨てたわけではない。パリ旅行のプランが煮詰まれば美術館のHPで展示情報をつかみ作戦を練るつもり。

1997年、東京都現美ですばらしいポンピドー・コレクション展が開催された。この時出品されたのがピカソ(1881~1973)が描いた巨大な緞帳‘パラード’、これはコクトーが書いたバレエ劇‘パラード’のためにつくられた緞帳のデザイン。これが日本で見れたのは一生の思い出。

ピカソが61歳のとき仕上げた‘朝の調べ’は画面の大きさと水平と垂直を組み合わせた人物の配置のおもしろさが妙に心をくすぐる。ピカソが年老いてから描いた作品はそれほどグッとこないが、これは例外。もう一点、背景の緑が目に心地いい‘ミューズ’にも足がとまる。

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