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2018.08.05

美術館に乾杯! 国立ソフィア王妃芸術センター その三

Img_0002     ミロの‘椰子の木のある家’(1918年)

Img_0003     ミロの‘絵画’(1925年)

Img     ミロの‘カタツムリ、女、花、星’(1934年)

Img_0001     ミロの‘スペインを助けよ’(1937年)

気の合う友人がいるのと一緒で画家でも相性のいい画家がいる。ミロ(1893~1983)はそのひとり。絵画とのつきあいがはじまったころピカソやマティス以降の画家で好みのど真ん中にいたのがミロ。この画家によってシュルレアリスムへの扉が開き、ダリ、マグリットたちに関心が広がっていった。

ミロが好きになると関連の本を集め、美術館で行われる回顧展にもせっせと足を運んだりといろいろ忙しい。どっぷりのめりこむと海外の美術館も視野に入ってくる。バルセロナへ出張したときはミロ美をしっかり訪問した。作品の数からいうとこの美術館が最も多く、その次がソフィア、ここでは4つくらいの部屋に20点飾ってあった。

初期の作品で人気があるのが‘椰子の木のある家’、ぱっとみると絵のちょっと上手い小学生が農村の風景を平板に描いた感じ。この絵の2年後、さらに魅了される絵が誕生する。アメリカの小説家ヘミングウエイが所蔵していた傑作‘農場 母なる大地への追憶の詩’(ワシントン ナショナルギャラリー)

ミロのシュルレアリスム絵画にぞっこん参っているのは画面にコミカルで象徴的に記号化されたモチーフがあふれているから。人物描写でも生き物の描き方でもダリのシャープでリアルな表現とはちがい対象の造形はぐにゃっと曲がったりしてとてもゆるい。漫画チックで軽いタッチのためモチーフが記号に変わっていてもそこに表情があり親しみが生まれてくる。

‘絵画’は太陽系以外の天体からやって来た宇宙人に遭遇したような気分。そして、体が異様にひきのばされたカタツムリや女がいたり星も描きこまれた作品では賑やかなカーニバルのパレードを楽しんでいる感じ。漫画家の赤塚不二夫がミロに魅了された気持ちがよくわかる。

1936年に勃発したスペインの内乱に絶望したミロの心の叫びを表したのがポスターの‘スペインを助けよ’、ピカソの‘ゲルニカ’同様、深く考えさせられる一枚。

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