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2018.07.05

美術館に乾杯! プラド美 その七

Img     フラ・アンジェリコの‘受胎告知’(1425~28年)

Img_0001 ボッティチェリの‘ナスタジオ・デリ・オネスティの物語’(1483年)

Img_0004     ラファエロの‘魚の聖母’(1513~14年)

Img_0003     メッシーナの‘天使に支えられて死せるキリスト’(1476年)

プラドでベラスケスやゴヤなどのスペイン絵画をたっぷりみると、美術への興味が普通程度の観光客はだいだい満腹になり、あとは集合時間まで広い館内を適当に休みをとりながらみてまわる。

ルネサンスを中心とする古典絵画のところへ行くとダ・ヴィンチはないが見どころの多い作品が目白押し。そのなかで最も心を奪われるのがフラ・アンジェリコ(1395~1455)の‘受胎告知’、フィレンツェにある‘受胎告知’もすばらしいが、これも傑作。画面全体が明るく大天使の羽や赤い衣装の緻密な描写が見事!

ボッティチェリ(1445~1510)の‘ナスタジオ・デリ・オネスティの物語’も強く印象に残る作品。全部で4点で構成されているが、プラドに3点ある。こういう絵は話の内容を知ってないと興味がわかない。主人公のナスタジオ(左の赤いズボンをはいている男性)はひとりの女性に恋するのだが、なかなかいい返事がもらえない。

そこで一計を案じ、男に冷たくすると騎士にずっと追いかけれ犬に噛まれるこの裸の女のようなことになるよと芝居を打つ。そうすると女性はすぐ考えを変え、結婚に同意した。こんな怖い場面をみせられたら、男に気にくわないところは多々あってもOKを出さざるをえない。

ラファエロ(1483~1520)は予想以上に多く5点もある。お気に入りは大作の‘大天使ラファエル、トビアスと聖ヒエロニムスのいる聖家族(魚の聖母)’と‘枢機卿’。ダ・ヴィンチがない分をラファエロがカバーしている感じ。

2年前プラドへ出かけたとき、長くみていたのがメッシーナ(1430~1479)の‘天使に支えられて死せるキリスト’、顔の大きなキリストの後ろで眉毛を八の字にして悲しんでいる天使の表情がなんとも切ない。この天使をみるたびにお父さんやお母さんを小さい頃亡くした人のことを思う。

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コメント

ナザレの受胎告知教会にも行きました。
本当の本場を教会にしました。
数ある受胎告知教会のなかのホンモノです。

私は、受胎告知・イエス生誕・活動・十字架・復活 などは、
な~んとなく、フイレンツエやローマの近く というような
錯覚で物事を考えて生きてきました。
でも、キリストの生涯は中東はイスラエル付近の事だったんですね。

ルネッサンス頃の美術の力の凄さが、
そんな思いを起こさせた事と思います。

フラアンジェリコのお作品は本当に素敵ですね。


投稿: Baroque | 2018.07.06 22:21

to Baroqueさん
ローマやフィレンツェはヨーロッパ観光の人気
スポットでなじみがありますから、ルネサンスに
描かれた宗教画の舞台のように錯覚してしまい
ますね。それに比べイスラエルとか中東に行く
機会がほとんどないため歴史の実態がイメージ
しにくいところがあります。

フラ・アンジェリコの‘受胎告知’に大変魅せられ
ています。心やさしい宗教画ですから癒されます。

投稿: いづつや | 2018.07.07 19:37

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