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2018.07.09

美術館に乾杯! プラド美 その十一

Img_0003     ボスの‘快楽の園’(1503年頃)

Img_0004     ボスの‘干し草車’(1510~15年)

Img     ブリューゲルの‘死の勝利’(1562年頃)

Img_0005   ブリューゲルの‘聖マルティンのワイン祭り’(1560年代中期)

Img_0001       中央上のワイン樽に群がる人々

プラドのお宝中のお宝はどれか、ここを複数回訪問した方ならたぶん同じ絵を口にすると思う。ベラスケスの‘ラス・メニーナス’、ゴヤの‘裸のマハ・着衣のマハ’、そしてボスの‘快楽の園’。

ここ2年、幸運なめぐりあわせでボス(1450~1516)とブリューゲル(1525~1569)との相性がすこぶるいい。2016年5月31日から9月25日までプラドで開催されたボスの大回顧展(60万人をこえる来館者、プラド美の新記録)をみることができ、昨年はロッテルダムのボイマンス美にあるブリューゲルの‘バベルの塔’がやって来てくれた。この二人の絵をコンプリートすることを夢見ているので天にも昇る気分だった。

ボス展で多くの作品にお目にかかれたが、プラドで人気の‘快楽の園’が最高傑作であることを再認識した。16世紀のはじめにこんな怪奇でグロテスクな世界と明るくて甘い香りのする楽園が一緒に描かれた絵画が存在していたとは。

‘快楽の園’も‘干し草車’も世の中を風刺したり警鐘を鳴らす寓意画、人間がいだく欲望や求める快楽はどこまでも膨らんでいくが、その果てに落とし穴があり地獄が待っている。快楽と地獄は表裏一体、これを胸に刻み‘メメントモリ(死を忘れるな)!’今を生きるわれわれにだってこの教えはあてはまる。

5点あるボスに対してブリューゲルは2点、昔からある怖い絵‘死の勝利’と2010年にプラドが発見した‘聖マルティンとワイン祭り’。どちらもボスの強い影響がみられる絵でブリューゲルはボスの弟分のような関係にある。作品の数が少ないボスとブリューゲルを同じ部屋で7点もみられるのだからテンションはぐんとあがる。

西洋美術が好きな人には口ぐせのように‘プラドへ行ってボスとブリューゲルをみたら絵画のイメージが変わるよ、ダ・ヴィンチやラファエロがぶっ飛ぶから!’と言っている。

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コメント

待ってました團十郎 !
待っていたとはありがてえ・・・
ボッシュは素敵です・・
ブリューゲルも。
(そして
ダヴィンチ ミケランジェロ ラフアエロ も。)

スペインは、北方のをいっぱい持ってますね。
無敵艦隊時代の事なのでしょう・・・

投稿: Baroque | 2018.07.10 23:22

to Baroqueさん
ボスの‘快楽の園’を何時間でもみていたいです。
3連画の隅から隅までずっと楽しめます。2年前
ボス展に遭遇できたことは生涯の喜びです。

そして、2点になったブリューゲル。‘聖マル
ティンとワイン祭り’も興味深い絵です。

投稿: いづつや | 2018.07.11 00:15

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