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2018.07.10

美術館に乾杯! プラド美 その十二

Img     デューラーの‘自画像’(1498年)

Img_0001     クラナハの‘聖母子と聖ヨハネと天使’(1536年)

Img_0003     プッサンの‘パルナッソス山’(1631~33年)

Img_0002   ロランの‘聖女パウラの乗船とオスティア港風景’(1640年)

フィレンツェからはじまりヨーロッパ全体に広がったルネサンス、ドイツではデューラー(1471~1528)とクラナハ(1472~1553)がその中心にいた。プラドにあるドイツルネサンスの作品は多くはないが、この二人の絵は見逃せない。

26歳のとき描いたデューラーの自画像。どや顔で貴族になりきっているデューラー、その整った容姿はたしかに現代なら確実に人気の映画スターになれる。群を抜く緻密な描写と誰もが振り返るイケメン、天は二物も三物も与える。はじめてみたとき金髪をリアルに実感させる描き方に200%KOされた。

2年前に大きな回顧展を体験したクラナハ、ドイツ人の好みに合わせて変化を加えた聖母子像やチャーミングな女性の肖像をみてこの画家に対する評価が変わった。どこか親しみのある画風は‘聖母子と聖ヨハネと天使’でも同じ。聖ヨハネが幼子イエスに渡すぶどうは死の予兆を表しているが、この可愛い赤ちゃんをみたらそれを忘れてしまう。

プッサン(1594~1665)とロラン(1600~1682)は本籍地フランス、現住所イタリアの画家で活躍の舞台はローマにあった。西洋美はここ数年バロックに照準を合わせているが、今年は秋にルーベンス展(10/16~1/20)が行われる。

グエルチーノ、カラヴァッジョ、ルーベンスとくればどうしてもプッサン展を期待したくなる。ハードルはとても高いが挑戦してもらいたい。プラドにはプッサンが8点あるが、最も見ごたえがあるのが‘パルナッソス山’、同じ画題をラファエロが描いているが、この絵もすばらしい。

ロランはルーヴルやロンドンのナショナルギャラリーで数多く楽しめるが、プラドも10点所蔵している。歴史や宗教の話を雄大な風景を背景にして描くのがロランがはじめた新機軸の風景画。縦長の画面に描かれているのは聖女パウラの物語。ほかに同じサイズの絵が3点ある。

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