« 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その六 | トップページ | 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その八 »

2018.07.19

美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その七

Img_0003     ムンクの‘家の前でたたずむ女性’(1888年)

Img   キルヒナーの‘彫刻された椅子に座るフランツィ’(1910年)

Img_0002    ベックマンの‘ピンクのセーターのクアッピ’(1934年)

Img_0001     グロスの‘大都市’(1917年)

北欧旅行から2ヶ月が経ったが、コペンハーゲンとオスロでみたムンク(1863~1944)の余韻がまだ続いている。秋にはムンク展(10/27~1/20 東京都美)があるので今年はムンクのアート話に終始しそう。

ムンクの絵をたくさんみたあとで2年前ティッセンで遭遇した‘家の前でたたずむ女性’を思い出すとつくづくいい絵だなと思う。手を膝において前方をじっとみつめる姿が妙に惹かれる。この絵が描かれた1988年はムンクが25歳のときで、この2年前には亡くなった姉をモデルにした‘病める子ども’を手がけている。ムンクは姉と同様にかがんだ女性の顔を横からとらえている。

この美術館のコレクションは19世紀のドイツで鉄鋼業を営み財をなしたティッセン家のハインリッヒ・ティッセン男爵とその息子が蒐集した絵画がもとになっている。そのため、ドイツの画家の作品が多くある。日本で開催される美術館名品展のうちドイツの美術館の割合は仮に10年スパンでみると1割くらいかもしれない。だから、ここでドイツの画家にお目にかかれるのは大きな収穫。

ドイツ表現主義のキルヒナー(1880~1938)、ベックマン(1884~1950)はともに4点あり、女性の肖像画’彫刻された椅子に座るフランツィ’と‘ピンクのセーターのクアッピ’が強い磁力を放っていた。大きな目と真っ赤な唇が心を揺すぶるフランツィの顔は緑色で塗られてる。これから連想されるのはコペンハーゲンでみたマティスの‘緑の筋のある女性’。表現主義は自由な色使いがあっておもしろい。

一方、手に煙草をもっているクアッピはベックマンの若い妻。こういう手つきで煙草を吸う女性はドイツ映画でよくみた覚えがある。どうでもいいことだが顔をじっとみていると女子ジャンプの高梨沙羅選手がダブってきた。

狂気的でグロテスクな人物描写が頭から離れないグロス(1873~1957)の‘大都会’は思わずのけぞる作品。グロスの持ち色の赤で描かれたこの都市は第一次世界大戦真っ只中のベルリン。未来派を彷彿とさせるスピード感は赤の使用によっていっそう騒々しくなっている。

|

« 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その六 | トップページ | 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その八 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その七:

« 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その六 | トップページ | 美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その八 »